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さあ練習会に行こう!A

はい,おはようございます!
ちゃんと起きられましたか?


だいたい当日のスケジュールは「6時半ゲートオープン,7時半から受付開始」とかやたらと朝早いはずです。「8時半まで受付やってるからいいや」とか言わずに,できるだけゲートオープン時に会場入りできるよう,早め早めに家を出ましょう。最初のうちは会場についてからの段取りが分からず,いろいろと時間がかかってしまうはずです。

そして家を出る時にもう一度,ヘルメットやグローブ,免許証など,絶対に忘れてはいけないもの,忘れたら走行できないものがクルマに乗ってるか確認しましょう。そう,大人は慎重なんです。



朝もやにかすむパドック。この雰囲気を味わうだけでも早起きの価値があります。


練習会の会場までの道中,さあ今から初めてのモータースポーツ! と思うとついついアクセルを踏む足にも力が入ってしまいますが,スポーツマンこそ「紳士」でなければなりません。くれぐれもいい気になって鼻息荒く一般車を煽りまくったりしないこと。周囲の一般車から見たらただのアホですよ(笑)。

昨今,モータースポーツ気取りのおバカさんが地元の一般車に迷惑をかけたり,騒音やゴミを撒き散らしたりするおかげで,たくさんのサーキットや練習場が使えなくなってしまいました。大人なアナタなら大丈夫と思いますが,くれぐれも練習会や競技会の道中は「スポーツマンシップ」と「安全運転」を忘れないで下さいね。


・・・・・・


さあ,会場に着きました。

オフィシャル(係員)の誘導に従ってパドックに愛車を停めましょう。

おっと,会場内やパドックは最徐行ですよ。ここでも鼻息荒くタイヤを鳴らしてクルマを停めたりしないでね(笑)。

忘れ物を取りに帰ったり道に迷ったりしない限りちゃんと受付開始前に会場に着きましたよね? さあ,受付開始前にクルマの準備をしてしまいましょう。


まず荷物を下ろしましょう。クルマを停めた後のスペースにブルーシートをひいて,その上にスペアタイヤやジャッキ,工具類などを下ろして行きます。エアゲージや空気入れなど練習中に使う可能性のあるものは別にしとくと後で困りません。


「車室内から燃えやすいものを除去する」というのと,少しでもクルマを軽量化するという目的でフロアマットなんかも下ろします。練習会では全部下ろす必要はありませんが,少なくとも運転席のマットは下ろしましょう。もしスポーツ走行中にストッパーが外れてマットが動いたりすると,ペダルを踏みそこなったりしてすごく危険ですからね。

運転席回りのアクセサリー類やドリンクホルダー,サングラス,CD,キティちゃん,ひこにゃん,せんとくん,などなど,走行中に動いたり外れたりしそうなモノも全部下ろします。気が散るし危ないからね。うん,そこの芳香剤も下ろしましょうね。こぼれたらエライことなるよ(←経験者)。常連さんは下の写真のように荷物整理用のプラボックスなどを持参しています。



ある練習会のパドック風景。みんな後にゴチャゴチャ荷物置いてますね。


クルマから荷物が下りてスッキリしたところで,もう一度タイヤ回りやフルード類のチェックをしておきましょう。

タイヤのエア圧とホイールナットの緩みがないかをチェック。

この時に,ホイールのセンターキャップやホイールカバー(付いていれば)も外しておきましょう。走行中に外れてしまうことがあるからです。


ホイールにセンターキャップが付いている場合は念のため外しておきましょう。
これはもう外した状態ね。(画像をクリックすると大きい画像を表示します)


タンク類のテーピングなどももう一度チェック...なんて言ってるうちに,受付が始まります。免許証,受理書(存在しないことも多い),おサイフ(受付で費用を払う場合)などを持って列に並び,早いうちに受付を済ませてしまいましょう。

受付ではたいてい

・プログラム
・エントラントリスト
・ゼッケン
・コース図

などを渡してくれるはずです。

練習会ではプログラムとエントラントリストは一緒の冊子になってることが多いでしょう。何より先にコース図を見たいところですが,まずはゼッケンをビニールテープでクルマに貼り,プログラムにさっと目を通しておきましょう。プログラムには出走順など大事な注意事項が書いてあったり,サイトで案内されていたスケジュールが変更されていたりするからです。

重要事項や変更事項を確認したら,さあ,コース図を見ましょう。
今日のコースはどんなコースかな?


コース図の例1。比較的シンプルなコースジムカ−ナ(名阪Cコース)。
これぐらいならすぐに覚えられるかな。




コース図の例2。比較的シンプルなパイロンジムカ−ナ。
2008年G6プレジャーラウンドのものを拝借。




コース図の例3。ちょっと複雑なパイロンジムカ−ナ。
これはさすがに覚えるのに時間かかりそうです。赤字はおとーさんの書き込みです(汗)。


練習会などでは前もってコースが公開されていることもありますが,基本的にジムカーナではコースは当日の朝にならないと分かりません。コース図をもらって実際に走るまでの短時間でコースを攻略するのがジムカーナの醍醐味の一つです。


ただ,いくらコース図を眺めていてもなかなか頭に入らないのが普通です。そのため受付を済ましたあたりの時間から「コースオープン」といって,実際にコースの中に入って,歩いてコースを確認することができます。これを「慣熟歩行」といって,非常に大事なステップです。これによってコースも頭に入りますし,1本目の走行からコースの攻略も可能になるわけです。


慣熟歩行中。みんなコース内をゾロゾロ歩いてます。


さあ,コースを2-3周も歩いたらもうコースオープンの時間は終わりです。コースはちゃんと頭に入りましたか?

次は「ドライバーズミーティング」あるいは「ブリーフィング」です。だいたい受付をしたあたりにみんなが集まり,主催者側からあいさつや注意事情,クラス分けなどの説明があります。質問の時間もありますので分からないことがあったら遠慮なく訊きましょう。


この時に「旗」の説明があるかもしれません。

他のスポーツでも競技中に審判が笛を吹いたりカードを提示したりしますが,モータースポーツではコース脇にいるオフィシャル(係員)から旗を提示することでコース上の危険を知らせたり,ペナルティがあったことを伝えたりします。

赤旗:コース上に危険あり。その場で直ちに停止せよ。
黄旗:パイロンタッチ・脱輪などのペナルティあり(そのまま走行OK)。
・黒旗:ミスコースで失格! オフィシャルの指示に従って退場...
緑旗:コースクリア。走行OK!
・チェッカー旗:そのまんま,ゴール!

ジムカーナで使う旗はこんなもんでしょうか。とりあえず赤旗で直ちに止まること,黒旗は迷子で失格,ということだけ覚えておけばいいでしょう。


さあブリーフィングが終ったらゼッケン順に走行開始です。練習会によってはゼッケンと関係なく列に並んだ順で走行する場合もあります。


大人なんですから,最初はコースを確認するつもりでタイムなど気にせず余裕で走りましょう。しかしストリートや峠では絶対にできない走りをする絶好のチャンスですから,2-3本目からは積極的にコースを攻めてみましょう。スピンするも良し,大ドリフトをかますも良し。たっぷり1日を楽しんで下さい。


コースを間違えちゃうこと(ミスコース)は初心者にはつき物です。恥ずかしがることはありません。オフィシャルが黒旗を提示した場合はミスコースですから,クルマを下りてからもう一度コースをしっかり確認して次は間違わないようにしましょう。

ミスコースしちゃった場合,そのまま正しいコースにもどって走行を続けても良い場合と,その場でいったん停止してオフシャルの指示を待つべき場合があります。イベントにより対応が異なりますので,ミーティング(ブリーフィング)の際に説明がなければ,質問するなりしてきちんと対応を把握しておくことが必要です。


隣のパドックの人とは1日を通じてお隣同士ですから積極的に声をかけてお友達になりましょう。会場内で同じクルマの人を見つけたら,これも積極的に声をかけてクルマを見せ合いっこしたりしてお友達になりましょう。

周りが若い子ばっかりでも気にすることはない!

一見,若く見えてもたいがいはあなたとそう年齢は変わらないはず。30歳台とかが普通だし,40台,50台の初心者も全然珍しくない。平均年齢の高いのが「大人のモータースポーツ」ジムカーナのいいところ(笑)。

講師付きの練習会では積極的に講師のドライバーに声をかけて横に乗ってもらったり,横に乗せてもらったりしましょう。恥ずかしがらず,引っ込み思案にならず,どんどん声をかけて知り合いを作って行きましょう。ジムカーナは一人でも十分楽しめますが,知り合いや友達と一緒であれば,一人の時の何倍も楽しくなります。


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走行が終った後はしっかり片づけをして後を汚さないように帰りましょう。基本は「自分が持って来たモノは全て持って帰る」です。会場にちゃんとゴミ箱があってもできるだけ自分のゴミはそのまま持ち帰りましょう。それが大人のマナーです。

そして,帰る時も安全とスポーツマンシップを意識して大人の走りで帰りましょう。


最後に,一般的な練習会の1日の流れを表にしてみました。


時刻 プログラム 実際の行動と注意点
AM5:00 起床
AM5:30 家を出る(忘れ物をしないように!)
↓運転は安全とマナーを忘れずに
AM6:30 ゲートオープン 会場到着
↓クルマの準備
AM7:00 受付開始 早めに受付を済ませる
↓クルマの準備の続き
AM7:30 コースオープン さあ慣熟歩行に出よう
AM8:30 ドライバーズミーティング しっかり話を聞こう
AM9:00 走行開始 さあ走り出そう!
↓ひたすら練習走行
↓ひたすら練習走行
AM11:50 お昼休み
(コースオープン)
お昼を食べたらもう一度慣熟歩行
PM1:00 PMの走行開始 さあもう一度走り出そう!
↓ひたすら練習走行
↓ひたすら練習走行
PM4:30 走行終了 お疲れ〜
PM4:45 終了ミーティング 最後の話もちゃんと聞こう
PM5:00 解散 さあきちんと後片付け
自分のゴミは全部持って帰る
PM5:30 会場を出る(忘れ物しないようにね)
↓帰りも大人の運転で
PM6:30 ただいま〜
家族にオミヤゲ要らない?


みなさんは一定の社会経験を積んだちゃんとした大人ですから,練習会探しから申し込み,クルマの準備,そして参加まで,全部一人でできると思います。ただ,何事も最初は不安ですし,分からないこともたくさんあって,ついついモータースポーツの入り口で躊躇してしまう方が多いんだと思います。

この最初の第一歩を踏み出すのに一番手軽で確実な手段は,「誰か経験者と一緒に参加すること」です。これなら準備の段階で困ったり,当日の段取りが分からなくっても安心,です。

たとえ身近に経験者がいなくっても,初心者同士何人かで参加すれば勇気百倍,一人で参加するよりもずっと気軽に第一歩を踏み出すことができます。仲間作りにはみんカラmixiなどネットを最大限利用しましょう。

とはいえ,ジムカーナは全くの一人でも始められる点がいい点でもあります。シャイな人はとりあえず一人で練習会に何回か出てみましょう。必ず「練習会仲間」ができてくるはずです。そうなればもう一人ぼっちじゃありません。




今回のまとめ

・当日の朝は早い。最初はできるだけ時間に余裕を持って早めに家を出よう。忘れ物をしないように何度もチェック要。
・会場への道中の運転は「スポーツマンシップ」と「安全」を心がけて。いい気になって一般車を煽ったり爆音響かせたりするのは単なるおバカ。
・会場入りしたら,まず荷物を下ろしクルマの準備と確認を。タイムスケジュールに遅れないように早め早めに行動を。
・慣熟歩行はジムカーナのキモ! しっかり歩いてコースを覚え,攻略を考えよう。
・悩んだり不安に思ったり緊張したりするのは走り出すまで。走り出してしまえばそんなのカンケーなし。思いっきりクルマを振り回して1日楽しもう。
・会場では積極的に周囲に声をかけてどんどん仲間を作っていこう。
・後片付けはしっかりと。基本は「自分が持って来たモノは全て持って帰る」。
・帰る時の運転も「スポーツマンシップ」と「安全」を忘れずに。



Updated on Jan 7, 2012.

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