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某南コースの中心で,「暑い」と叫んでみる


いつの間にやら梅雨も明け,世間は夏本番に突入。
出勤の途中,児童公園のちょっとした木立の中を通る時も,耳を聾さんばかりの蝉時雨が,容赦なく上から降り注いできます。

ふと目をやると,夏休みに入ったばかりの小学生が,虫捕り網でもって木の幹にとまったセミをそーっと狙ってる。朝早くから狩りに来て,朝飯前に一仕事終えようってとこらしく,ランニングシャツの肩からぶら下げた虫かごの中はもう既にセミでいっぱい。むき出しの裸の肩は日焼けと汗で光ってます。おとーさんの子供の頃を思い出させる,なかなかに微笑ましい光景です。


しかしここ数十年で日本の都市部のセミの分布は完全に変わりましたな。
虫かごをのぞいてみても,中に入ってるのはほとんどが透明の羽を持つクマゼミ。

おとーさんが子供の頃は,こげ茶色の羽を持ったアブラゼミがそこいらじゅういっぱいで,クマゼミは日本でも南の方にしかいない南国のセミということになってた。ところが今じゃアブラゼミの方が圧倒的に少数派で,鳴き声もクマゼミの「シャンシャンシャンシャン」っていうやかましい叫び声オンリー。芭蕉が「岩に染みいる」なんて詠んでた風情はなくなっちゃった。

セミの生態系の変化についてはこれまで都市部のヒートアイランド現象と結びつけて語られていましたが,今となってみると,これもやはり地球温暖化の影響の一つなんでしょうな。

因みにセミの鳴き声というのは,求愛の叫びらしい。
真夏の太陽の下で愛を叫び続けるとは,何という熱い奴らだ。
たまーにアブラゼミを見かけると,つい「負けるなよ」と応援してやりたくなります。


さて。

梅雨の間ずーっと,走る機会をうかがいながら,まるでセミの幼虫のようにジッと地下で息を潜めてきたデミ助とおとーさんですが,梅雨明けと同時にやっと少し走る時間ができたため,クソ暑いこの夏空の下,某南コースに走りに行ってきました。

今回は,おとーさんの職場の同僚で最近ランエボXを購入されたS先生を,ジムカーナの世界に引きずり込もうという,そういう計画も発動。


いやー,それにしても間近に見るランエボXは迫力あります。

遠目に見るとそのフォルムは意外とおとなしく,これまでのランエボと比べてもずっと上品な感じで,「大人のスポーツセダン」という表現がぴったりくるのですが,あのフロント周りをすぐ近くで見ると,失礼ながらどうしても「凶悪」という形容詞が頭に浮かんでしまう(笑)。

デミ助で前を走ってても,車間距離がちょっと詰まると,「スイマセン」と道を譲ってしまいそう。なんかリアの辺りにガブっと噛みつかれそうな危機感を感じてしまう(笑)。
チャチなチンピラなんかとは違う,ホンモノの怖さ。迫力。


※エボXは任侠面,デミ助はウルトラマン面(笑)


デミ助に乗り換えてから,某南コースはこの3月に一度走ったきり(→3月12日のdiary参照)。
フロントは古〜い3部山ネオバで,しかもLSDが入る前だったとは言え,その時のタイム(1分8秒台がやっと)はあまり納得の行くものではありませんでした。

その後デミ助にはLSDが入り,きちんと前後ともRE01Rを履くようになりました。タイヤの山もいっぱい残ってます。本当ならこの本番用のセッティングでベストタイムを追求したいところ。

しかし。
この日の気温は36℃,路面温度はなんと60℃

暑い。キョーレツに暑い。
コースの真ん中に出て行って「暑い〜!」って叫びたくなるぐらい暑い(意味不明)。
ショックの減衰を変えようと思って路面に寝転ぶと,あちゃちゃちゃちゃ〜!って火傷しそう。

当然ながら,タイヤなんてすぐにとろけちゃって,エンジンもすぐに息切れしちゃって,とてもタイムを狙える条件ではない。ヘタすりゃクルマを壊してしまいかねない凶悪なコンディション。

...おとなしく走っときましょう (´・ω・`)。

とりあえずタイムは1分7秒切れたらOK。あとはグリップが悪い時のフロントのセッティングをもうちょっと詰めることができれば。


ということで,S先生とかわりばんこでボチボチ走り始めますが。

案の定,いくらパドックで冷やしておいても,コースを走り始めるとすぐにタイヤはヌルヌルの状態になってしまいます。随所でABSを効かせてしまって,なかなか狙ったラインを追えません。フロントのショック段数を小刻みに上げたり下げたりしますが,タイヤのグリップ状態の変化の方が大きすぎて今一つ煮詰め切れません。

しかも水温はすぐに100℃到達。
フロントグリルを社外品に換えてから,よっぽどひどい渋滞に捕まらない限り,街乗りでは水温が100℃になることはほとんどなくなったんですが,さすがにこのコンディションで全開走行すると,1周で間違いなく100℃に達します。とても連続で走るなんてことは無理。やはり何とかしてラジエーターファンを手動でON/OFFする方法を見つけないと,です。

このコンディションですから,地区戦前日だというのにコースはガラガラ。走ろうと思えば本数はいくらでも走れるのですが,クルマを壊さないためには,水温計とにらめっこしながら1-2周ごとにパドックに入ってクールダウンしないと仕方ない。結局,本数はそんなに走れません。

クルマを運転する自分自身の方も,ほとんど常時オーバーヒート状態で,1周走ると汗がドバーっと吹き出てきます。1-2周ごとに休憩をとってスポーツドリンクをガブガブ飲まないと確実に熱中症や脱水症状が起こりそう。

これはもうセッティングがどうとかタイムがどうとか言う以前のサイアクのコンディション。ほとんど「ダメだこりゃ」な心境になりますが,ま,せっかく来たんだし,タイムは気にせず,クルマと自分の身体を壊さない程度にのんびり走ります。

・・・・・・

ちょうどAZUR星人様がホワイトシャーク号で来られていたので(暑い中,ご苦労様です)休憩時間にご挨拶に行きます。

「いくつかのコーナー以外は上手く走れてるよ」と誉めていただいてちょっぴり自信を取り戻し,その他にもちょっとアドバイスをいただいて,その後はとにかくABSをハデに効かさないように気を付けて走ります。すると,それまでずっと1分7秒台のオンパレードだったのが,何とか1分6秒8までタイムが上がりました。

自分としては良いのか悪いのかよく分からないタイムでしたが,「このシーズン,このコンディションで6秒台なら結構速いよ」というコメントをいただき,タイムは気にせずボチボチと,なんて言ってたくせに,コースの真ん中に出て行って「よっしゃあ〜!」って叫びたくなるぐらいうれしかったのは内緒です(よく叫ぶやっちゃな)。


...ということで。

暑い暑い夏の陽も徐々に傾き,時刻は夕方に近づいて行きます。
向こうの木立から聞こえる蝉の声も少しトーンダウン。
ぼちぼち帰り支度の時間です。

今日は30分×2の走行でしたが,まずまずお腹いっぱいという感じで楽しく過ごせました。
タイムは今一つですが,秋になればもうちょっとマシなタイムが出せるでしょう。

一緒に走ったS先生も,1発目のタイムから最後は5秒以上縮めて,初走行とは思えない堂々の攻めっぷり。もうモータースポーツの世界からは逃げられませんぜ,ダンナ(笑)。
ぜひまたご一緒に走りに行きましょう。


※S先生のエボX爆走の図


リアショックの段数についてはAZUR星人様からいくつか宿題をいただきました。
こいつはぜひまた残業の時に試してみたいと思ってます。


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