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デミオ・スペックR発生


何だかんだで相変わらず忙しく,走りに行く余裕は全くありません。
ほぼ毎日デミ助には乗ってますが,できることといえば,洗車か,通勤の行き帰りの基礎練ぐらいです。まあ時節がらよく雨で汚れますので,せめてマメに洗車してやりましょう。


ところで,洗車して水分を拭き取る時なんかにつくづく思うんですが,このデミオというクルマのボディのデザインは,単なるカッコ良い悪いや好き嫌いを超えて,本当にすごい造形です。

世界カーオブザイヤー(W-COTY)を初め各国のカーオブザイヤーも受賞してますが,デザインに関する賞も,日本のグッドデザイン賞他,いろいろ受賞してます。カーオブザイヤー受賞でもデザイン面のアドバンテージをコメントされてるケースが多いようですが,それも当然。こんなデザインのクルマ,世界でも滅多にありゃしませんよ。


発売当時は「ヴィッツそっくり」「プジョーのパクリ」などと悪口を言われました。
某巨大掲示板なんかでは,嫉妬もあってか,そりゃ激しく叩かれてましたよ。

クルマ全体の雰囲気というかシルエットは,ヴィッツやプジョーの200シリーズなんかと確かに似ている面もありますが,でもね,よーく見て下さい。部分部分は全く違います。実はちょうどウチの隣の奥さんがプジョー206に乗ってられますし,斜め向かいのお宅にはヴィッツも停まってますから,このへん,よく分かるんです(笑)。


車体を構成する線を2次元的に見ても,単純な直線というのがほとんどない。
ほとんど全ての線が微妙にカーブしてます。
強いて探せばボディ下端のラインが真っ直ぐかな,というぐらい。



そして,普通だったら単純に平行に引かれそうな複数の線,例えばサイドウインドー下端の線とドアの張り出しの線2本とドアの下端の線とかが,ユークリッド幾何学をあざ笑うが如く,全て微妙に角度を変えて走っており,それぞれ違うベクトルを生成している。

そしてまたそれらのベクトルが,安易に交わったり,合流して1本にまとまったりせず,非平行のままそれらの間に何らかの「面」を張りながらすれ違ってる。このクルマのチーフデザイナーの前田さんは「外しの美学」とおっしゃってたそうだが,全ての線が見事なほどありきたりの配置を嫌ってわざと「外されて」いる。


そしてこのわざと外された線と線の間に張られた面の,エグイぐらいのうねり方。

このクルマのボディーには,単純な平面はもちろん,ペタっとした一定の率の曲面すらありません。全部の面が,うねってうねって,外された曲線と曲線の間をつないでいる。

というか,もっと端的に言うと,面の中から線が徐々に浮かび上がり,新たな面を形成しながらラウンドして,そしてそれがまた役割を終えると自然に面の中に消えて行ってる。そういう感じ。単に線と線の間に面を張った,というのではない。

ボディに映りこんだ光が,その緩やかにラウンドした曲面の上で流れていくその様は,もはや「芸術」といっても過言ではない。

通常のクルマだと,ボンネット・フェンダー・ドア・ルーフ・・・っていう各部のパーツが面を作って,その面と面の継ぎ目がボディラインを形成して,っていう順になると思うけど,そういうのとは根本的に違う。まずクルマ全体が有機的な一つの塊を為して,その中からパーツを切り出して行ってる,そんな感じ。


このクルマに乗り始めて半年以上経ちますが,今でもクルマから降りた後,しげしげと我が愛車に見入ってしまう時があります。

ガレージでこのクルマをながめながらビール片手に何時間でも過ごすことができます。

出勤前の忙しい時間にもかかわらず,気が着くとクルマの周りをぐるぐる回って一人でニヤニヤしてる時があります。

我ながらアホです。あやしいオッサンです (´Д`) うばうばー
でもそれぐらいこのクルマのデザインは(・∀・)イイ!!
絶対に飽きない。見ているだけで,眺めているだけで,ワクワクしてくる。


でもね,そんなデザインだからこその欠点もある。


それはね。


ステッカーがとても貼りにくいこと。


いや,物理的にはいくらでも貼ることはできるわけなんですが。
でもね,ステッカーを貼るとそこだけ浮いてしまって,全体のバランスが崩れてしまうのよ。

例えば,峠車っぽくドアミラー下あたりに縦に並べてステッカーを貼ろうとしよう。

すると,まずいきなり,どのラインに合わせてステッカーを貼るかが難題になる。ウインドー下端の線に並行にするのか,その下のドアのふくらみの線に沿わせるのか,もう一つ下の線に合わせるのか,ドア下端の線に合わせて地面に平行にするか...しかしそのどれを選んでも,貼ったステッカーのラインが,他のラインとケンカしちゃう。何かシックリ来ない。

フェンダーのあたりに貼ってもヘンな感じ。
バンパーやリアフェンダーに貼るともっとヘンな感じ。

結局,複雑に絡み合う線と面が,ステッカーの存在を拒否してしまうんですな。

唯一,ステッカーを受け入れてくれるスペースは,リアドアの下端部分。ここならよほど奇抜なモノでない限りステッカーの存在を許してもらえそう。おとーさんはここにお世話になってるショップのステッカーを貼ってます(下の写真参照)。


※見にくい写真でごめんやっしゃ。いろいろドアに映りこんでるモノは無視すること(笑)

まあそもそも,別にサポートやスポンサード受けてるわけでもないのにステッカーなんかベタベタ貼るなよ,そういう声もあると思います。インプレッサやランエボでWRCのレプリカとかやってると「ヘタクソが何をカッコつけて」とか陰口叩く連中もいます。でもね,おとーさん的にはステッカーチューンは大いに「あり」です。

いいじゃないですか,別に。
ステッカーやカッティングがキチっとしてあると,いかにも速そうでカッコいいじゃないですか。

自分のクルマにどれくらい惚れ込めるかってすごく大事だと思うんですよ。

競技のためだけにクルマを買って,競技で勝つためにチューンして,競技と練習の時だけ乗る。いや,もちろん上手な人ならそれもありだと思うけど,おとーさん的には,ジムカーナって普段自分が乗り回してる「愛車」で出られる競技,っていう認識があるので,自分が愛車にどんどん惚れ込んで,愛車とどんどん仲良くなる,その分だけ速くなれる,って思いたいのよね。

自分のクルマをカッコイイと思って惚れ込んで乗ってる人と,カッコ悪いし好きでもないけど勝てるクルマだから仕方なしに乗ってるという人と,腕が全く同じなら,きっと最終的には自分のクルマを「好きだ」と思える人の方が速くなる,そう信じたいのよね。

だからタイムには全く関係なくっても,自分がカッコいいと思うようにクルマの外観をチューンしたっていいと,おとーさんは思うんですよ。

昔々,初代インテのリアに初めて「無限」ってステッカー貼った時,それだけでどれだけうれしかったか,どれだけドキドキワクワクしたか。誰でもクルマ好きならそういう気持ちってあると思うんですけどね。


それに,別に正式にサポートやスポンサードされてなくたって,自分がお世話になってるショップとかお気に入りのパーツメーカーなら,ちょっとでも宣伝してあげたいって思わない?

コラ,そこの君,オマエがステッカー貼っても宣伝にならねーよ,とか言わないの!


ということで,おとーさんは現在,先ほどのステッカー以外に,リアウインドーに所属クラブのステッカーとパーツやメンテでお世話になってるショップのステッカーをいくつか貼ってます。

あと,純正のMAZDAのエンブレムを外して某車の「SPEC-R」エンブレムをつけてます。そうあの方のあの車と同じスペックR。これだけでもコンマ5秒ぐらい速くなった気分(笑)。


※デミオ スペックR発生です(笑)


そうそう,フロントは,水温&吸気温対策もありまして,こんなことになってます。
定番,HKS関西のカーボングリル。純正のマツダマークがなくなってます。


※前から見るとどこのメーカーのクルマか分かりません(笑) ライオンでもつけますか。

こちらは実際に水温が平均3-4℃下がりましたし,吸気温も若干下がるので,タイムに全く関係ないとも言えないパーツですがね。N車規定に触れないかが心配ですが...


「DEMIO」という車名は,イタリア語で「私の」「私のもの」という1人称代名詞所有格をもとにした造語とのこと。外観チューンによってまさに私の,不惑おとーさんだけの1台になって行くこの可愛い可愛い相棒を,来年は表彰台のテッペンに連れて行ってやりたいモンです (`・ω・´)。



※BBSにお越しいただいている中部地区戦S1500クラスのM田さんのデミオSPORTは,非常にうまくカッティングを施されていて,上述のデミオの難点をクリアしつつ,競技車として素晴らしい外観に仕上がっています(和合タイヤさんのサイトを参照)。DEデミオを競技車としてカラーリングする際の一つのお手本ですね!


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