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追いかけっこしよう! 〜セントラル・ラジチャレ開幕戦〜


GWも終わって約2週間。あっという間でしたね。

毎年GWは家族で出かけてるか家でゴロゴロしてることが多いのですが,おとーさんの今年のGWは,例年になく「走り」の面で充実したGWでした。


前回のdiaryに書いた通り,GW突入間もない4/28にはG6ジムカーナ。

連休中もちょくちょくクルマをいじりながら。

そして連休後半5/5にはセントラルでとうとう初・草レースに出場。

何かずーっとクルマと過ごした感じのGW。楽しかったけど身体もクタクタ,連休明けの出勤は辛かった辛かった(笑)。


ということでもう2週間も前の話になってしまいましたが,その草レースデビューの話。ぼちぼち行きましょうか。


レースの結果はと言うと,ストリートコンパクトクラス6台のエントリー中,1台は予選前にリタイヤ,残った5台中おとーさんのリザルトは3位...という,まあ大したことない結果なんですが。

でも,楽しかった。とにかく楽しかった(笑)。


3位で何とか表彰台の端っこには乗ることができ,そのことも嬉しかったわけですが,そんなことよりもレースを走ってることそのものがすごい楽しかった。

車種はいろいろ違ってもちょうど同じぐらいの速さのドライバーと遠慮なく競り合うことができる,こんなに楽しいことはない!

元々F1ドライバー達に憧れて夜な夜な峠でシビックやCR-Xと追いかけっこしてたのが自分の走りのルーツですから,一人で走るジムカーナや,後ばかり気にしつつ走るサートラよりも,直接ライバルと抜きつ抜かれつできるレースの方が性に合ってるのかもしれません。



※画像はラジチャレ公式サイトよりいただきました。コース外側,後〜の方にデミ助の勇姿が。


・・・・・・

これまでと違って今回は「レース」ですからクーリングなんかしてる場合じゃない。10周フルスロットルぶっ通し。オイルクーラーの導入で油温の方は何とかなりそうですが,いよいよブレーキ系の冷却が必須になってきました。

もっと早くに作業しようと思いつつなかなかまとまった時間がなく,結局前日になってから慌ててデミ助をジャッキアップし,エンジンルーム下に潜り込んでブレーキダクトを設置しました。

しかし思った以上にデミオのホイールハウスは狭く,ステーを自作したりいろいろ工夫してせっかく引いたダクトがタイヤに接触して作業やり直しになること数度。思いのほか手間取って,結局ダクトが完成してデミ助を下ろしたのはもう夜遅く。嫁さんの機嫌も超・悪いよ〜



※これが苦心のブレーキダクト


しかも「初レース」で気分が昂ぶって眠れない,眠れない。当日は4時起きだというのに寝たのは1時過ぎ。えらい睡眠不足状態で当日朝を迎えることになりました。

何とか目覚ましで起きるには起きられましたが,頭はぼーっとしており,目を閉じると目の前がチカチカしてます。

おかげで初レースの車載動画を記録するべく用意してたデジカメをしっかり忘れてくるわ,せっかく屋根付きパドックを確保したと思ったらパドック番号を間違えてて後で青空パドックに移動になったり,朝からいろいろやらかしてしまいました。やっぱり睡眠不足はいけませんなあ。



※せっかく早朝から並んで屋根付きピットを確保できたと思ったら...



※某ショップさんの予約ピットでした(泣)。結局,ピーカンの青空ピットに移動です


それでも,同じクラブのロドスタ乗りリーゼントくんといろいろ雑談しながら受付,車検,ミーティングなどをこなし,いよいよ朝のフリー走行開始。

ネットを徘徊して車載動画は研究しているものの,とにかく実際に走るのは生まれて初めてのサーキット。最初はおっかなびっくりで走り始めます。


うわあ,何じゃこの1-2コーナーは...逆バンクなんていう甘いモンじゃなく,2コーナー外側に向かってすり鉢みたいな形状になってます。しかも一番Gがのって旋回してるコースの真っ只中に放射線状のスジがあって車体が跳ねます。

バックストレートも路面は荒れており,ちょっとコース脇に寄るとタイヤカスをいっぱい拾います。4-5コーナーから山間部に上がって行っても路面はガタガタ。車体がばっこんばっこん跳ねます。

ヘアピンを経て左コーナーを下ってきて立体交差をくぐるところは完全なブラインドで,しかも出たところのアウト側は結構路面が荒れてる。怖いわ,これ。


鈴鹿や岡国と比べると路面も荒れてるしエスケープゾーンも狭いし,「やっぱりミニサーキットに毛が生えた程度のローカルサーキットなんだなあ」と思いながら走り始めましたが...周回を重ねるうちに何だか無性に楽しくなってきます。


このサーキット...
これにセンターラインでもあったらまるっきり「峠」やん!


そう,コース全体がとっても「峠」の雰囲気。昔,シビックやCR-Xと追いかけっこしてた峠そのもの。いや実際今回も周囲はシビックだらけでしたし(笑)。

ホームストレートから唐突に現れる逆バンクの1-2コーナーも,うねりながら登っていく3コーナーも,バックストレートからぐるっと回り込んで登っていく4-5コーナーも,ブラインドで路面の荒れた6コーナー,7コーナーも,ヘアピンからねじれながら下りて来て立体交差をくぐるあたりも,Rのきつい最終コーナーも...まるで峠。

鈴鹿や岡国をお上品に走ってるのとは全く違う,「走ってるぜ」感,「おらおら」感。

気に入ったよ,このコース! 「イイね」押しまくり!



※鄙(ひな)びた雰囲気のピットロード



※(一応)立派なグランドスタンドもあります



※チャレンジングな1-2コーナー付近



※2コーナーからバックストレートに立ち上がる緩い3コーナー



※バックストレートを駆け抜け4-5コーナーから峠区間に上がって行きます



※ホームストレートの向こう側のお山を駆け廻って下りて来て...



※ホームストレートの下をくぐって「え,ここに出てくるの?」っていうところに出て来ます。もうすぐ
そこが最終コーナーです。この部分はコースが4本平行してるんですね。すごいレイアウトです。


・・・・・・

「おっかなびっくり」からだんだん「おらおら」になって行ったフリー走行では1分41秒2のタイム。シビックやロードスターと一緒に走るC組の中では下位,ストリートコンパクトクラスの中でも6台中3位ですが,生まれて初めて走るサーキットとしてはまずまずのタイムかな。

イベントはここでお昼となり,午後一番から予選スタートです。


今回,タイヤも初めて使うクムホV700。フリー走行ではまだこのタイヤのグリップ感覚がつかめてませんでしたが,予選走行に入ってから慣れてきて美味しいところがちょっと使えるようになりました。

他の方のインプレでも言われてることですが,サイドは固いし,溝も浅いし,ブロックが大きいので熱が入らないとタダの「乗り心地の悪いタイヤ」です。溝の減ったR1Rよりちょっとマシ?っていうぐらい(笑)。ロードノイズも結構大きめ。

ただコンパウンドが柔らかいせいか,路面の情報は今一つつかみにくいところがあります。舵を切っても反力が少なく手応えが今一つ。しかもゴツゴツしてるわりにグリップ感が分かりません。この辺はR1Rの方が上かな。

ところが。

熱が入るとグリップが「おいおいどうした」というぐらい上がります。表面はぬるぬるしているのですが,ぬるぬるしながら路面にへばりついてる感じで,要するにSタイヤと同じ感覚です。縦横ともにべったりグリップします。

タイヤの基本性格は変わりません。舵を切った反力やインフォメーションは薄めですが,タイヤがぬるぬる滑りながらも路面にへばりついてる,その感覚はよく伝わってきます。要するにほとんどSタイヤです,これは(笑)。「ラジアル最強」と言われるのも無理はない。

もちろんMFCTなどこのタイヤの使用が禁じられてるイベントにこのタイヤで乗り込むことはありません。でもこのセントラルラジアルチャレンジはクムホさんが冠スポンサー。空気を読む読まないに関係なく堂々とこのタイヤを使うことができるわけです。




タイヤのグリップが分かってきたことでブレーキポイントも若干詰めることができるようになり,旋回速度も少し上げることができました。ロガーで簡易解析して,悩んでいた山間部のギアの選択も決まりました。30分の走行枠を必死で走り込んでタイムは1分40秒2まで上がり,これが予選タイムとなりました

決勝グリッドは28台中21番グリッド。ストリートコンパクトクラスの中では3番手キープで,目の前の19番グリッドに同クラス2番手のコペンさんがいます。

コペンさんとの予選でのタイム差は約1.5秒。厳しいタイム差ですが,スタートダッシュで前に出られればちょっとぐらいは勝負ができるかもしれない。

因みに同クラスの1番手も軽自動車。このアルトさんには予選で3秒の差をつけられており,何か予想外の出来事でも起こらない限り全く勝負にならないことは明白。やはりターゲットは目の前のコペンさん。何とかスタートダッシュを決め,後はひたすらついていくこと。


しかし。

勝負はそんなに甘いものではありません。

何せグリッドからのスタートなんて生まれて初めてですから,タイヤのグリップを大きく読み違え,「行くぞ!」というところでものすごいホイールスピンを発生させてしまい,全然クルマが前に進みません。

タイヤをぎゃーぎゃー鳴かせ,自分自身は「ああ〜」なんて情けない声を出してるうち,目の前にいたコペンさんはすーっと前の方に離れて行ってしまい,後のグリッドのシビックやロードスターにも追いつかれてしまいます。自分のクルマだけ停まってるような錯覚を感じます。



※スタート直後の写真をもう一度。画像はラジチャレ公式サイトよりいただきました。


1-2コーナーは,ここセントラルのユーロカップ(草レース)を走る親友から「スタート直後の団子状態の時はアウトから行け」というアドバイスをもらったのを思い出し,アウトから入って行って3コーナーで隣にいたシビックのインを抑え,そのままバックストレートに立ち上がります。

もうその後は無我夢中。


前半はずっと白いEKシビックさんとバトルを続けていました。

シビックさんがVTECパワーで直線で前に出る → コーナーの入りで車重の軽いデミ助が追いつく → シビックさんがインにデミ助はアウトに → 2台並んだままぐりぐりコーナリング → デミ助が一瞬鼻先に出るもシビックさんにかわされる → シビックさんが直線でぐいぐい前に出る

2-3周ずーっとこの繰り返し。車載ビデオ用のカメラを忘れてきたのが本当に悔やまれます。天下のVTECをコーナーでつつき回すマツダのお買物車。たぶん面白い動画が撮れたと思うんだけどなあ...



※こちらの画像もラジチャレ公式サイトよりいただきました。


しかしその後はさすがに車格の違うシビックさんにはじわじわ離され,後半は黒いNAロードスターさんを追っかけていました。しかし,追いつきそうでもなかなか追いつけない。そうこうしてるうちにチェッカーが振られました。

タイヤはかなりタレましたがそれでもラップは最後まで落ちず,決勝のベストラップは1分40秒4と予選の0.2秒落ち。

前日に苦労して設置したダクトのおかげかブレーキは全く問題なし。油温はさすがにオイルクーラーがあっても125℃ぐらいまでは上がりましたが,それでも10周ぶっ通しで全力走行できました。

初めてのレースでしたがコースアウトも接触もなく,たぶん周りのクルマに大きな迷惑をかけることもなく,クリーンに初レースを走り切れました。良かった良かった。


出走5台ですが3位ということで一応表彰台に上がらせていただきました。何をしゃべったか忘れてしまいましたが,久々にインタビューもされましたよ。昔はジムカーナのイベントでも3位ぐらいまでしゃべらせてもらえたのにね。

もらった楯を落としてしまって端っこが欠けてしまったのはご愛嬌(をい!)。ジャンケン大会ではほとんど何も当たらないのがウチのクラブの伝統。あ,いやリーゼントくんはパワーチェックのチケットが当たってたな。



※これはジャンケン大会の写真。同じクラブのリーゼントくんが何やら当てましたぜ。


戦い済んで日が暮れて。

あー,ホントに楽しかった(笑)。


帰りの中国道は当然ながらものすごい大渋滞。六甲山から神戸に抜けて帰りましょう。

のんびり安全運転で六甲を走っていたら,後からすごい勢いで追い上げて来て,あっという間におとーさんを追い抜いてかっ飛んで行った緑色のデミオが一台。

後から見てるとコーナリングが明らかに素人じゃない。ブレーキングは一瞬。くっとフロントが向きを変え,後はすーっと車体が路面に吸い付いたように一定の姿勢でなめらかに加速しながら曲がって行く。

もう少しで闘争本能に火がつくところでしたが,こちらは後に荷物をいっぱい積んでる上によく知らない峠道。ちょっとついて行くのは無理かな...しゃあない。手を振って後姿を見送ったその時に気がついた。そういえば六甲でバカ速い緑のデミオを一台よーく知ってるぞ(笑)。

案の定,後でデミオ無頼クンからFBのメッセージが。

やっぱりオマエかい!(笑)


家に着いたのは9時過ぎ。幸い嫁さんの闘争本能に火がつく前に帰ってくることができました。やれやれ。

さあ,次のイベントは6月末のMFCT。

6月末まではしばしのプチシーズンオフです。しかしこの間にECUの現車合わせに行かねばなりませんし,SオーリンズもO/H&仕様変更の予定。空力もちょっと見直したいし,いろいろやることはあります。

ぼーっとしてるヒマはない。さあ,またクルマの下にもぐるぞー!



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