本当に走りたい場所
今日は朝から雨の日曜日。大型台風来てるからしょうがないよね。
来週の地区戦最終戦に向けてちょっと準備したいこともあったのですが,何だかすっかり気持ちが萎えてしまいました。このお天気の中でブレーキ系開けるのも何だしね。
まあ今さら最終戦だからといってジタバタすることもありません。タイヤはいつも履きっぱだし,オイル類は交換サイクル内。シャフトはちょっとガタガタいうし,タイロッドもかなりくたびれてるっほいけど,このへんは10月の車検時にまとめて交換する予定。今回はこのまま走りきっちゃいましょう。
ということで,ガレージのシャッターを閉めてお部屋に上がり,溜まったCDを聞いたり本を読んだりベース弾いたり,今日はまったり過ごすことにします。
そういえば先日,久しぶりにジムカーナの夢を見ました。
昨年,なかなか競技に復帰できずヤキモキしていた頃にはしょっちゅうジムカーナの夢を見てたのに,実際に復帰してしまうとパタっと見なくなってたんですけどね。現金なモンです。
ただ,ジムカーナと言っても場面は名阪とか鈴鹿とかの現実的なところではなく,どこかヨーロッパの田舎の町。たぶんイギリスだと思う。しかも時代はちょっと昔っぽい。
実はその後もずっとジムカーナの起源を求めるべく,最近ではアマゾンで海外からワケの分からない洋書まで取り寄せて読んだりしてるのでその影響かな。
町は牧歌的で何となくアニメのような雰囲気。周囲には山があって,町の真ん中には川が流れてて,雲はモクモクしてて...みたいな。
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俯瞰の遠景からカメラは次第に町の中心部に向かって行きます。
町の真ん中には町役場があって,今日このお天気の良い日曜日,広い駐車場で何やらイベントがあるらしい。役場の周りには万国旗が翻り,祭の縁日のような屋台まで出てる。町の人たちがいっぱい見物に来てます。
そこへ今日のイベントの主役たちがそれぞれの愛車に乗って登場。
トップバッターは商店街の散髪屋さん。ちょっと古びたスポーツカーでボロボロいうエンジン音を響かせながら会場に入ってきます。
お次はパン屋さん,何とお仕事で使うトラックでガタガタいいながら入場。
橋のたもとの自動車屋さんはさすがにクルマ屋さん,ピカピカの最新型スポーツ車で現れます。でも何だかヘンなリアスポイラー着いてます。あれは本人の趣味でしょうね(笑)。
山手の住宅街のドクターはいつも往診で乗ってるワゴン車。あれって後にレントゲンの機械が乗ってるんじゃなかったっけ?
駅前の交番のお巡りさんはパトカー...ではなくマイカーの旧型スポーツ車で。
教会の神父さんも旧型のスポーツカーですが...黄色い車体にボンネットは真っ赤,しかも竹やりのようなマフラーがリアに突き出てます。でも,昔彼がヤンキーだったことを町のみんなが知ってますから誰も驚きはしません。
まだまだ,町の車好きの男たちが思い思いの愛車で会場に乗り入れてきます。
みんなアッと驚いたのは,小学校の若い女の先生が真っ赤なスポーツカーで登場。いつもはお淑やかな先生なのに,実はそういう趣味があったんだ。小学校の子供達は旗を振って応援。野次馬の男たちも目をハート形にして応援だ。
そして最後に現れたのは立派なお腹と立派なお髭の町長さん。みんなが「来た来た! 町長が来た。」とざわつくのを横目に,意外と地味なセダン車で静々と会場に入ってきます。
いや,しかしよく見るとめっちゃ幅広のタイヤがフェンダーからはみ出してませんか,あれ。クルマを降りて「今日はもろたで」何故か関西弁でニヤニヤ笑う町長さん,超・本気で勝ちに来ているようです。
町役場の広大な駐車場は,全体がいくつかのセクションに分けられてて,各セクションにはおなじみ赤パイロンがいっぱい立ってる。各セクションごとにスラロームとかボックスターンとかコースが決ってるようで,参加車は割り当てられたそれぞれのセクションに散って行き練習走行に入ったようです。
オフィシャルも町の人がボランティアでやってます。
スラロームのセクションでは走るクルマがしょっちゅうパイロンを撥ねるので直しに行く人が大変...あーっ,とうとうオフィシャルやってる肉屋のおかみさんが怒り出しました! へんなスポイラーのスポーツ車に乗ってるクルマ屋さんに
「アンタええ加減にしいや,さっきから何回パイロン撥ねとるんや! 3枚に下ろしてウチの店に吊るで,ヘタクソ!」
大声で噛みついてます。クルマ屋のおっちゃんもその剣幕に思わずペコペコ謝ってます。
こっちの8の字のセクションでは駅前の本屋のお爺さんがストップウォッチを持って座ってるのですが...コックリコックリ舟を漕いでるので計時は全然できてません(笑)。
ちょうどスタートラインにいたドクターが,自分の患者でもある爺さんが心配になったのでしょうか,ちょっと下りて行って声をかけますと,
「...! うを,寝とった,スマンスマン」
口元の涎を手でぐいっと拭って無事こっちの世界に戻って来ました(笑)。良かった良かった。
...ちょうど町内会の運動会のような長閑な,あくまで長閑な競技会です。みんな笑ってます,みんな楽しんでます。あ,一部怒ってる人もいますが(笑)。
でも目を三角にしてライバルを睨みつけながらがつがつタイムを削ってるような人はいません。だってこれは「お遊び」ですから。誰も商売や生活や命がかかってるわけでもありませんから。「楽しみ」でやってることですから。
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お昼はみんな家族でお弁当です。小学校の運動会かお花見のようなノリですね。
お店のトラックで参戦してるパン屋さんは,荷台がキャンピングカーのようになってて,そこで自慢のパンで作ったサンドイッチをパクついてます。3人の子供さんも遠足気分で,隣のパドックの散髪屋さんのところのワンコと一緒になってはしゃいでます。
駅前の交番のお巡りさんは新婚の奥さんに撮ってもらった走行ビデオに見入ってます。あんまりビデオに熱心になり過ぎて奥さんお手製のお弁当を食べる手が止まってしまって...ほーら,奥さんちょっとご機嫌斜めですよ。
町長さんのところはお孫さんが10人近くいようかという大家族。大きなブルーシートを広げてみんなでお昼を食べてますが,3世代の老若男女がそろっていてその一角はひときわにぎやかです。走らない連中はビールだのワインだの飲んで盛り上がってますし。
さあ,お昼が終わったらいよいよ本番トライアルのスタートです。
午前中の練習セクションがそのまま一つのコースとして繋げられ,スタート→8の字→定常円→スラローム→ボックスターン→高速S字→駐車場の外縁をぐるっと回ってゴール,みたいな感じのコースになってます。テクニカルあり高速セクションあり,なかなかナイスなコース設定です。
午前中はちょっとダレ気味だったオフィシャルも動きがピリっとしてきて本番の緊張感が漂い始めます。スタートラインには午前中のタイムの遅かったクルマからずらっと列を作り出走を待ちます。
トップバッター,つまり午前の部で一番遅かったのは教会の神父さん。どハデなヤンキー仕様スポーツカーがちょっとやばい目のエキゾースト音をボロボロ響かせながらスタートラインでスタンバってます。ご本人はクルマの横で膝の屈伸をしてますが...着てるのはレーシングスーツではなく普段の神父服ですよ。
そこにアナウンサーがマイクを持って行って当たり前のように「出走前インタビュー」をします。アナウンサーは,あれ? 近畿ジムカーナ界のベテランアナI東さんだ(笑)。このへん夢の中ですから設定に無茶があっても平気。
「さあ,神父,ファーストゼッケンの気分は?」
「悪くないね。午前はちょっと抑えて走って,午後は早い目の出走でキレイな路面をゲットしたかったからね。」
「本番に向けての抱負は?」
「抱負なんてないよ。すべては神の思し召しだ。因みに私は普段の行いが良いからね。」
「...何か言ってますけど(笑),とりあえず本番行きましょう〜!」
神父さん,裾を翻してヤンキー仕様スポーツカーに乗り込みます。何だか妙にカッコいいぞ。
オフィシャルが配置につき,各ポストからグリーンフラッグが振られます。
さあ,いよいよ本番1本目。
黒山のようになったギャラリーも,スタート待ちのエントラントも,みんながゴクリと固唾をのむ中,3...2...1...スタート!
お約束のように胸の前でクロスを切り,竹やりのように跳ね上げたお下品なマフラーからぶふぉふぉ〜!というこれまたお下品な音を響かせ,リアタイヤからぎゃ〜というスキール音と煙を吐き散らかしながら神父さんがスタートして行きます。
午前中は抑えていたという言葉がウソではないようで,スタート直後の8の字を鮮やかに決め,十分にトラクションを効かせて次の定常円に進入。
しかし定常円の後半で若干オーバーになりカウンターを当てながらの立ち上がり。ちょっと姿勢が乱れた状態で次のスラロームに入ってしまい,途中は失速気味。
しかしコースの後半は再び無難にまとめ,特に最後の外周ではドリフトしながらもクルマをきっちり前に進め,観衆からやんやの喝采を浴びてゴール!
そしてゴール後にもアナウンサーI東さんが運転席に駆け寄りゴール直後のインタビュー。
「どうでしたか,今の走りは?」
「見ての通りさ。神のご加護を。( ̄ー ̄)ふっ」
キャーかっこいい〜!(笑)満場のギャラリーからもさらに大歓声。
さあ,2番手は散髪屋のオヤジ。こちらも普段の白衣姿で登場。さすがにハサミは手にしてないけど。
こちらもアナウンサーI東さんが直前インタビューを。
「さあ,今の神父さんの走りを見て,これから走る気分はいかがですか?」
「ええっと,ウチの店では現在シャンプーとカットのセットメニュー1500円でやってます。さらに顔剃りもセットですと2000円でお得です〜」
「いや,それはお店の宣伝でしょ。今の気分は...」
「お肩もみ1200円,お腰もみ1500円,全身リラックスコースは3500円です〜」
「アンタんとこ,散髪屋と違うの!? もうええわ,はいスタート」
っていうか明らかにエグゼさんとこの影響ですね,この内容(笑)。夢の中だからいろんな要素がごっちゃになってます。
散髪屋のオヤジはさすがにキレた走り...というか,それ突っ込み過ぎだろ!っていう火のような走り。随所でタイムロスはしてますがギャラリー受けは最高。さっきの神父さんの時以上に拍手喝采が起こります。
ゴール後のインタビューでもみなの期待を裏切らず,
「えー,ついでに裏山でくんだ美味しい水10リットル500円,裏山でとれたマツタケ3本5000円で販売中です。」
しっかり宣伝に終始してくれました。しかしいったい何屋さんなんだこの人(笑)。
3番手は駅前交番のお巡りさん。新婚の奥さんが構えるビデオの前で,それ街中でやったら絶対捕まるぞっていう激しい走りをご披露。2輪脱輪のおまけ付きながらギャラリーを沸かせます。
4番手は小学校の女教師先生。容姿端麗ながら走りは熱く,旗を振って○○センセ〜がんばれ〜と応援する子供達や父兄を唖然とさせます。しかもめっちゃタイム速い。
ヘンなスポイラーのクルマ屋さんは,肉屋のおかみに脅されたトラウマからかスラロームで失速,ゴール後のインタビューでは
「これから毎日ソーセージ食って精進します。」
とのこと(笑)。
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みなが走り終わったところで困った事態が発生。
なんと上位3台が「ほとんど」同じタイムだったとのこと。なぜ「ほとんど」だったかというと,本屋の爺さんがまたウトウトしててストップウォッチを押し損ねたため正確なタイムは分からないという。いい加減にしろジジイ(笑)。
例年はこのまま競技終了なんですが,これじゃちょっと順位確定にできない。クレームなんて出ないだろうけど,ちょっと後味が良くないよなあ。困った困った。
ようし,こうなったら公平を期するため,上位3台で決勝レースをすることにしようじゃないか!(近畿ミドルのスーパーラップの影響か?)
コースは町役場の外縁を5周するという単純なモノですが,ひょんなことからとんでもない番外イベントを観られることになって町の観客たちは大喜びです。これもジジイの居眠りのおかげ。でかしたぞジジイ,みんなで本買いに行ってやろう(笑)。
決勝レースに出ることになった上位3台とは,
1.小学校の美人先生
2.住宅街のクリニックのドクター
3.そして町長さん
です。
美人先生はお淑やかで端麗なご容姿ながら,真っ赤な小型スポーツカー(アルファのMitoのイメージ)をぶいぶい降り回し,午前からどんどんタイムを上げて午後の決勝で好タイムを出しました。これまた真っ赤なワンピースに白いジェット型のメット,ゴーグルも似合ってます。
銀髪のドクターが乗ってるのは普段から往診や健診に使ってるオーソドックスなワゴン車(レントゲンの機械付き)ですが,エンジンはスポーツカーのモノに換装してあり,外見とは似つかない俊敏さを見せます。ドクター自身も若い頃にはレースをしてたということで腕も十分です。
そして町長。
立派なお腹でかなりウェイトハンデがありそうですが,黒塗りの高級セダンに何やら怪しげな改造を施してあり,フェンダーからはみ出した幅広タイヤでもってがっつりトラクションを稼いでます。細かいセクションは苦手ですが,凄まじい直線番長ぶりで他の2人と同タイムを叩き出してきました。
町のギャラリー達も期待と興奮で騒然となってます。
「町長が勝つだろ。なんたってあのセダンの加速はハンパないぜ。」
「いや〜俺は美人先生が勝つと思うね。どんどん速くなってるし,コーナーは乗れてると思うよ。」
「いやいや,レースとなったらドクターだろ。駆け引きの上手さは素人の比じゃないぜ。」
みな好き勝手言い合って盛り上がってます。
「さあ,とんでもないことになってきた〜。上位3台で決勝レース,しかも町役場の外縁を5周なんて前代未聞。走るのは美人教師にドクターに町長だ。さあ,何が起こるのか。この3台がこの小さな町に嵐を起こすのか。」
アナウンサーI東さんの声も心なしか上ずってます。
さあもうギャラリーもオフィシャルも出場者もごちゃごちゃの大混乱の中でレースはスタート!
スタートダッシュを見せたのはやはり町長。怪しげなセダンで路面を蹴飛ばすように加速しながら他の2台をぐいぐい引き離します。
と思ったら最初のコーナー。町長のセダンが白煙を上げてブレーキロック,大アンダーを出してよれよれになりながらラインに復帰するうちにドクターのワゴン車と美人先生の真っ赤なアルファがぐーっと差を縮めてきた。
後の2台が並走で町長のセダンの真後に張り付いたが,コーナーからの立ち上がりでまたセダンが前へ出て行く...と思ったら,ありゃ,セダンのリアの所から何か路面にこぼれ出たぞ...あ,オイルだ!
ドクターはひらりとオイル攻撃をかわしたが,美人先生のアルファはもろにオイルに乗ってしまいスピーン! なんだこりゃ,まるっきりチキチキマシーン猛レースの世界じゃん(笑)。
しかしスピンして脱輪した美人先生のマシーンをギャラリーがみな手で押してコースに復帰。そして押しがけでエンジンが息を吹き返し,さあ,猛追を始めたぞ。
町長の怪しげなセダンからは次々に怪しげな妨害工作が飛び出します。大きな石ころがゴロンゴロン出てきたかと思うと,撒き菱がバラバラまかれます。ドクターはそれらをひらりひらりとかわし,ついに3周目の最初のコーナーの進入で町長のセダンのインを差します。
しかし当然ながら悪役丸出しの町長の幅寄せに遭い,イン側のガードレールに接触。スピンを喫した上にサスが壊れたのか右のフロントタイヤがあさっての方向を向いてしまいます。
しかしドクター,焦らずハンドル横のスイッチを押す。すると右フロントタイヤの内側から新しいタイヤがぼこっと出てきて,壊れたタイヤがポロっと外れ,タイヤ交換及びサス修復完了(ウソだろ)。さあ,町長と,今追い抜いて行った美人先生を追いかけよう。
レースはどんどんしっちゃかめっちゃかになって行きます。
この決勝レースには出てないはずのクルマまでコースに現れ,レースに加わります。もう完全にアニメの世界。チキチキマシンやマッハGoGoGoの世代ですからねえ。
パン屋さんのトラックや,神父さんのヤンキー車や,クルマ屋さんのヘンなスポイラー車とか,みんな勝手にコースに出てきて3台に交じって走りだします。町長はトップを死守しながらもみんなに妨害工作しまくりで顰蹙を買ってます。
そこへ現れたのが駅前交番のお巡りさん。乗ってるパトカーはR35のGT-Rで,ピットロードから出てくるや否や町長のクルマにぐいぐい追いついて赤灯をうーうー鳴らし,
「はいそこの怪しげなセダン,停まりなさい。はいはい左に寄って〜」
あーあ,とうとう赤切符切られちゃいました(笑)。
その間にもレースはファイナルラップに入り,やはり当初の予想通り美人先生とドクターの一騎打ちになりました。そして最後のコーナーを回ってからの立ち上がりでわずかな差をつけたドクターが,このしっちゃかめっちゃかのレースを,そして競技会を制しました。
表彰式は夜になってから。なぜか競技会の会場になった町役場ではなく,町の裏山の林の中の特設会場で行われます。そこには木立を切り開いてステージが造られており,その前には大きなキャンプファイヤーが燃え盛っています。
さっきはあんなに悪役で暴れまわった町長が,ちゃんとした燕尾服を着て登場。町長挨拶の後,自ら優勝者のドクターにメダルとトロフィーを渡します。そしてドクターの耳元に顔を寄せニヤリと笑いながら囁きます。
「明日から食事療法して絶対に糖尿病治したる。二度とお前の病院行ったらんからな。」
対してドクター。
「おおよ。せいぜいがんばれや。ビール減らすのは苦しいで。」
こちらもニヤリ。
どうもこの二人,毎年この会話を交わしているらしい。
そして大団円。夜空に花火が咲き乱れ,みんな飲んで食って歌って大騒ぎ。町長もドクターも美人先生もお巡りさんも神父さんも散髪屋さんもパン屋さんもクルマ屋さんも本屋の爺さんも肉屋のおかみも,みんなみんな笑顔。このへんどうもスターウォーズのエピソードYのフィナーレの影響っぽいですね。
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目が覚めた時は,「何ていうすごい夢見るんだ,俺って天才かも」と思いましたが,こうやって文章にするとただのバカ話ですね。がっかり(笑)。
でもね,この夢を見てつくづく思いました。今の自分が本当に走りたいイベント,走りたい場所は,こういうところなんだなって。
普段はいろいろな職を持ち忙しく生活してる町のクルマ好き達が,日々乗ってる自分の愛車にコツコツ手を加え,たまの日曜日に集まって,ちょっとしたコースを作ってクルマと腕を競い合う。
うるさいお偉方もいないし,体裁は整ってるけど抜け穴だらけの規則もないし,みんなぶっつけ本番で前日練習会なんてないし,タイヤを何セットも持ち込んで履き比べるとか,ロガーのデータでコンマ何秒を削るとかもない。みんな仕事と家庭を大事にしていて,その中でたまーに「楽しむ」ために走る...今,自分が走りたい場所はそういうところだな。
自分はつくづく「競技」の世界からは外れちゃったなと思います。
でもいいんです。走るのは自分なんだから。義理や責任感や意地で走ったってしょうがない。楽しむために走らないと。
前回の鈴鹿南ではだいぶ「楽しむ」ことができました。「ジコマン」できるようになりました。来週の地区戦最終戦もしっかり自己満足で楽しんでこようと思います。もちろんタイヤは履きっぱ,走りは当日ぶっつけ本番ですよ〜