声
朝から雨の日曜日。
今日は名阪で西フェスをやってると思うんですが,みなさん,雨の中がんばって走っているのかしら。おとーさんはもう関係のない人になってしまいましたが,みなさんには,クラッシュなどないように1日楽しく走っていただきたいものです。
ジムカーナの公式戦を引退するにあたって,残念なことはないわけではない。
その一つは,公式戦をメインで走ってる友人達との別れ。
しかもその中には自分がこの世界に強引に引っ張り込んだ人もいる...残念とかいうより無責任だよね,そりゃ。自分だけとっとと止めてしまうって。
言い訳じみてるけど,それが,春にはもう止めようと思ってたのを1シーズン最後まで走った理由の一つなんです。
でもねえ,自分が「止めたい」と思ってるのをガマンしながら走ってても,それが後輩への良いお手本になるとも思えない。いくらその場ではニコニコしてても,どこかに気持ちがにじみ出てしまうものがあるだろうし。
それに,誰もがいつまでもずっと公式戦をシリーズで追えるわけでもない。事情はいろいろだろうけど,誰でもいつかは引退を考えるようになる。そんな時に,いくつになっても生活や環境が変わっても走る場所やカテゴリーは変わっても,それでも変わらずクルマを楽しんでる先輩の姿があれば,その方が良いお手本になるでしょう?
そんなわけで,自らが率先して「別に公式戦にこだわらなくっても,いくらでも走りを楽しむ方法はあるんだよ」ということを示す道を選びました。
ジムカーナ自体を止めてしまうわけではないので,いくらでもまた会う機会はあるしね。
もう一つ近畿の公式戦を去るにあたってとても残念なことがあるんですよ。
それは名物アナI東さんの声を聞けなくなること。
アナウンサーってジムカーナのイベントにおいてとっても重要,とっても大変,でもとっても孤独な役割だと思うんですよ。
みんながパドックで,あるいはコース上で楽しくやってる間もずーっとコントロールルーム内で計時ソフトが吐き出すタイムとエントラントリストに向き合い,一人で黙々と...いやベラベラとしゃべり続けないといけない。
タイムや順位の情報はリアルタイムにどんどん動いていくけど決して間違っちゃいけない。その合間にはスケジュールに沿ったアナウンスもしていかないといけない。ブリーフィングや表彰式じゃ司会もしないといけない。そして何よりエントラントやギャラリーを盛り上げ,楽しませないといけない。そしてこれらを全部一人でやらないといけない...これはとんでもない重責,大仕事ですよ。
ホント,「ジムカーナイベントの成否の何割かはアナウンサーさんが握ってる」といっても過言じゃないと思います。不慣れなアナウンサーさんがタイムを淡々と読み上げるだけのイベントなんて...やっぱり残念ですよね。
しかも「声を出す」って疲れるんですよ。おとーさんも診察で1日しゃべる仕事をしてますが,普通の会話でも患者さんの多い日なんて夕方になったら声枯れてきます。カラオケなんかじゃ半日平気でも,たまに講義とか講演とか人前でしゃべると,1時間超えたら声がしわがれてきます。朝から夕方まで大きなプレッシャー抱えたままでしゃべり通しのアナウンサーさんなんてどんだけ疲れるんだろう。体調の調整も必須でしょうね。
そんな中で今年も近畿の公式戦のほとんどをI東さんが担当して下さってました。今日の西フェスもひょっとして担当されてるかもしれません。春から秋まで月に2回,多い時で3回,日曜日の早朝から夕方までジムカーナ会場でマイク持ってしゃべり通し。タダというわけじゃないでしょうけど本当にご苦労さまです。
しかもね,そのダンディさと軽妙洒脱さのバランスが絶妙で,おとーさん,密かに大ファンでした。まあオッサンに言われてもちっとも嬉しくないでしょうけど(笑)。
近畿の公式戦を引退するともうあのお声を聞けないのが本当に残念です。もう一度あのお声で「ベストタイム更新〜」っと言ってもらいたかったなあ。
地区戦の最終戦でも,1シーズンが終わるにあたって誰よりもこの人がご苦労様だったと思うんですが,誰もそれに言及しなかったので,表彰式が終わった後,お別れとこれまでのお礼を込めて「お疲れ様でした,ありがとうございました」と頭を下げてきました。
全国のいろいろなシリーズにそれぞれ名物アナと言われる人がいると思います。たとえご自身が走ってられなくても,モータースポーツにかける情熱は全日本トップドラに負けないものがあると思います。どうか来年もそれぞれのシリーズをしっかり盛り上げて下さいね!
デミ助はもう次のステップに向けて着々と歩き始めています。そのへんの詳細はまた次回に。
最後にもう一度I東さんのアナウンスで印象に残る動画を貼っておきます。ちょっと古い動画ですが...