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2011年 > 9月9日
台風一禍
地球の表面の70%は水で覆われており,人間の身体の60%は水からできています。地球のことを「水の惑星」と言うことがありますが,まさに水あってこその地球,水あってこその生命。
ただ,水は生命にとって必須のものでもありますが,たくさんの生命を奪うこともあります。震災の時の津波の被害も然り,今回の台風12号による豪雨の被害然り...
それまで7年半勤めた職場を辞め,独立開業という人生の大転機を迎えたのが昨年10月。それに先立つ7月下旬の地区戦を最後におとーさんのモータースポーツ活動は止まったままでした(→最終戦の参戦レポート)。
もちろん完全に活動停止していたわけではなく,水面下ではずっと活動再開の機をうかがっていたわけですが,クリニックの仕事を手伝わされるようになって専業主婦の気楽な生活を失った上に経済の実権をおとーさんに奪取されたmy嫁様の反撃はやはり手ごわく,なかなか活動再開の許可を出してもらえないまま,1年以上の時が経過していました。
その間,みなさんからいただいた開業祝のお菓子を食べながら飲み,患者さんからいただいたVDのチョコを食いながら飲み,ほとんど運動しないまま食っちゃ飲み食っちゃ飲みを半年続けていたら,気付いた時には体重が6kgも増え,とうとう80kgの大台に乗っておりました。
これではいかん。これではクルマを軽量化する意味がない。
そのため,まだ活動再開の目処も立ってませんでしたが,とりあえず春ごろからダイエットに着手。まずお菓子や甘いものの摂取を極力止め,食事の際もゴハンを「おかわり」しないようにしました。アルコールの量も減らし,帰宅時もクリニックから自宅まで40分かけて歩き,さらにワンコの散歩も距離を延ばしました。
活動再開はいつになるか分からず,暗い気分で雨の日に傘をさしながらトボトボ歩いていると,なんだか情けなくって泣きそうになりなりましたが,そういう地道な努力の甲斐あって体重は徐々に減り,元々の体重より2kg軽いところで落ち着きました。MAX時より8kgのダイエット成功です。
嫁様に対する「走らせて」工作にも余念はありません。5月頃から毎朝,毎晩お皿を洗い,鼻をつまんで生ゴミをまとめ,お洗濯物を干したり取り込んだり,掃除機がーがーかけたり,自分ができる家事は精一杯やりました。
そして直接嫁様の口座に破格の時給でお給料を振り込み,さらに嫁と子供だけで小旅行×3回の大奮発。もちろんおとーさんはお留守番です。
「これでもか」の高度な外交術の成果で(どこがやねん)さしもの嫁様もついに折れ,「9月の地区戦から活動再開OK」の許可が出たのはもう8月も下旬にさしかかっておりました。慌てて郵便局に走り,久々に現金書留を送り,わくわくわくわく,初めてジムカーナを走った時のようにその日を指折り数えて迎えたのが,9月4日の地区戦@鈴鹿南コースだったわけです。
・・・・・・
さあ1年2ヶ月ぶりのジムカーナ公式戦。
10月の地区戦最終戦は娘の小学校最後の運動会とバッティングしてしまったので,今回がおとーさんにとって2011シーズン「開幕戦」であると同時に「最終戦」。要するに今年唯一のシリーズ参戦です。できれば10月末の西フェスの出場権をゲットしたいこともあり,何とか良い形で結果を出したい...と気合入りまくりです。
期限ギリギリの申し込みになってしまい,クルマの準備はかなりドタバタでした。本当はデフやクラッチもO/Hが必要なレベルに来てましたがとても時間がない。とりあえず一番問題なのは前後ともブレーキがふやけてしまってたことなので,パッドとシューをRIGIDの最新バージョンにアップデート,フロントはローターも新品を奢りました
フロントはローターが新品になったこともあってややタッチが変わってしまい違和感がなきにしもあらずですが,リアブレーキは間違いなくこれまで4年間で最強のバリ利き状態になりました。これならサイドで悩むこともなさそう。某社長さん,ありがとうございます。
しかし...地区戦の週末を目の前にして台風12号が来襲。しかも動きがノロノロでお天気の回復は遅れそう。毎日やきもきしながら天気予報とにらめっこしてましたが,何とか台風本体は前日の土曜日に日本海に抜けそうです。
この時点で当日の三重県北部の天気予報は大雨でしたが,台風さえ抜ければ何とか走れることは走れるでしょう。南コースではこれまで大雨の中を1日中ジムカーナ走行枠で走り倒したことが何度もあります。ヘビーウェットの経験数ではライバルに決して負けないはず。たとえ1年2ヶ月のブランクがあっても,ここ鈴鹿南のヘビーウェットなら勝負になるかも。むしろおとーさんにとっては雨の方が好都合かもしれない ( ̄ー ̄) フフフフ・・・。
・・・・・・
しかし当日の朝,鈴鹿に向かって新名神を走っていて「これはちょっとまずいぞ」と不安になってきました。だって,あまりにも激しい雨...まさに滝のような雨が空から間断なく降り続け,時おり突風がごおーっという音を立てながらデミ助の小さい車体を押し流そうとします。
予報通り台風はもう日本海に抜けてます。それなのにこの風雨。もちろん大雨・洪水・暴風・雷・波浪など様々な警報が出てる状態。
排水が良いはずの高速の路面でも川のようになっており,ハイドロなんて当たり前の状態。頭のネジのちょっとおかしい走り屋のオヤジでもさすがに走っていて恐怖心を感じるレベル。もう前も後も右も左も上も下も水,水,水。全部水。特に紀伊半島の東側に入ると,それまでの西側と明らかに天候が違って,禍々しいばかりの暴風雨です。
これは下手するとコース走れないかも...中止になるかも...
会場に着いて久しぶりの顔に出会い,いろいろ話しながら準備を進めている間も,とにかく雨脚が弱まることは一瞬とてなく,ずーっと滝のような豪雨が降り続いてます。下ろした荷物もあっという間に水びたし。エントラントの中には既に「これは中止でしょ」と言っている人もいる。これじゃいくらおとーさん個人は走りたくても,エントラントで多数決を取れば中止になっちゃうかもしれない。
「走らせてくれ...何とか走らせてくれ」と空を仰ごうにも,傘をたたむと一瞬で全身がずぶ濡れになるような激しい雨で,上を向いて目を開けてられない。
そのうち,いつものあの広いパドックが端の方からどんどん浸水してきて,見る間に海のように波が立つ状態に。あわててみな奥のパドックに移動します。信じられない光景です。
9時過ぎの時点で「緊急ドライバーミーティングをやります!」というアナウンスが流れました。
この時点で誰もが「中止にするんだろうな」と思いました。あるいは多数決でもとるのかな。パドックハウスのゲストルームには全身ずぶ濡れのドライバー達が集まってきます。おとーさんも,今日ここにたどり着くまでの1年2ヶ月を思い出しながら泣き出しそうな気分で席につきます。ああ,ここまでの苦労は何だったんだろう。結局今シーズンは1回も走れないまま終わるのか...
主催者クラブの会長さんがマイクを持って話し始めます。
静まり返るゲストルーム。
「ええー,車検の開始時刻を10時半に遅らせます。競技走行開始は12時になります。雨はえらい降ってますが,あくまで走る方向でスケジュールを調整します。サイアク1本だけの走行になるかもしれませんが,何せこの雨なんでご了承下さい。」
どよめくエントラント。
「おいおいやるのかよ」なんて声も聞こえます。しかし,走りたい気持ちでいっぱいのオヤジは目頭が熱くなります。前で話している主催者のおっちゃんが神様のように後光が射して見えます。ありがとう!ありがとう!走らせてくれてありがとう!
ミーティングが終わり,再びドライバー達は雨のパドックに散って行きます。ぶつぶつ言っている人もいます。しかしおとーさんの心の中では,いったん萎えかけた気持ちが再びメラメラ燃え上がっています。よーし,走るぞ! 勝つぞ!
全身びしょ濡れになりながらも,フロントの空気圧をいっぱいに高め,スーパーオーリンズの段数を調整,さあ臨戦態勢だ。雨でも風でもハイドロでもなんでも来い。オヤジは負けんぞ!
・・・・・・
しかし無情にも雨は路面を叩き続け,雨脚が弱まる気配は一向にありません。パドックの浸水域はますます広がり,雨や風でテントが倒れたり荷物が流れされたり,もう悲惨な有様です。
そして車検開始予定時刻の10時半に再び緊急ミーティングの召集が。
...ああ,今度こそダメか。やはり中止か。
予感は的中。何と鈴鹿サーキット側から安全上の問題でストップがかかってしまったとのこと。
3-4コーナーからS字にかけてと,奥のヘアピンからシケイン,最終コーナーにかけてが膝上まで水に浸かってしまっており,とても走れる状態ではない。今すぐに雨が上がってもこれらの水が引くには半日以上かかる。また,もしコースアウトした際にも,車体が濡れた草の上をずーっと滑っていってしまって,減速しないままコンクリートウォールや土手に激突する恐れもある。
確かにこれでは走れません。
万事休す。
ここにオヤジの開幕戦は幕を閉じました。勝ったも負けたもない「中止」という形で。
そして同時に2011年シーズンも「出走なし」で終了。これでは西フェスにも出られません。まさかこんなことになろうとは...・゚・(ノД`)・゚・
正直,こんなバカ雨の中で走らないで済んでホッとした人も多かったと思います。しかしおとーさんの顔は強張ったまま,誰かに話しかけられて笑おうとしても笑いが出てきません。きっと傍から見ると奇妙な表情をしてたと思います。
残念。無念。
それ以上の言葉が出ません。
しかし,とりあえず自分の目で水没したコースを見ないと納得できません。
パドックからギャラリースタンドに上がって行ってコースを見て絶句しました。
本当にコースが水没してます。
...こりゃダメだ。仕方ない。
すーっと気持ちが静かになっていきます。
「水」の勝ち。自然の勝ち。地球の勝ち。
おとーさんはもちろん,誰も勝てません。人間の負けです。
UNICORNの歌にありますが,まだまだ文明は台風一つどうにもできません。台風一過のはずがとんでもない「台風一禍」の1日でした。
帰宅してニュースで聞くと,この大雨で紀伊半島南部〜東部でかなりの被害が出ているとのこと。こちらはあくまで遊びの世界ですし,自然の為すことに文句を言っても仕方ありません。潔く来年に気持ちを切り替えて行きましょう...
最後に。
開催に向けて必死で努力してくれた主催者の方々には深く深く感謝したいと思います。
ぬか喜びになってしまいましたが,一度は走れるぞと思わせていただいたことはとても嬉しかったです。来年もこのコースで,この主催者で,今度は青空の下で,走りたいですね。
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台風一禍
地球の表面の70%は水で覆われており,人間の身体の60%は水からできています。地球のことを「水の惑星」と言うことがありますが,まさに水あってこその地球,水あってこその生命。
ただ,水は生命にとって必須のものでもありますが,たくさんの生命を奪うこともあります。震災の時の津波の被害も然り,今回の台風12号による豪雨の被害然り...
それまで7年半勤めた職場を辞め,独立開業という人生の大転機を迎えたのが昨年10月。それに先立つ7月下旬の地区戦を最後におとーさんのモータースポーツ活動は止まったままでした(→最終戦の参戦レポート)。
もちろん完全に活動停止していたわけではなく,水面下ではずっと活動再開の機をうかがっていたわけですが,クリニックの仕事を手伝わされるようになって専業主婦の気楽な生活を失った上に経済の実権をおとーさんに奪取されたmy嫁様の反撃はやはり手ごわく,なかなか活動再開の許可を出してもらえないまま,1年以上の時が経過していました。
その間,みなさんからいただいた開業祝のお菓子を食べながら飲み,患者さんからいただいたVDのチョコを食いながら飲み,ほとんど運動しないまま食っちゃ飲み食っちゃ飲みを半年続けていたら,気付いた時には体重が6kgも増え,とうとう80kgの大台に乗っておりました。
これではいかん。これではクルマを軽量化する意味がない。
そのため,まだ活動再開の目処も立ってませんでしたが,とりあえず春ごろからダイエットに着手。まずお菓子や甘いものの摂取を極力止め,食事の際もゴハンを「おかわり」しないようにしました。アルコールの量も減らし,帰宅時もクリニックから自宅まで40分かけて歩き,さらにワンコの散歩も距離を延ばしました。
活動再開はいつになるか分からず,暗い気分で雨の日に傘をさしながらトボトボ歩いていると,なんだか情けなくって泣きそうになりなりましたが,そういう地道な努力の甲斐あって体重は徐々に減り,元々の体重より2kg軽いところで落ち着きました。MAX時より8kgのダイエット成功です。
嫁様に対する「走らせて」工作にも余念はありません。5月頃から毎朝,毎晩お皿を洗い,鼻をつまんで生ゴミをまとめ,お洗濯物を干したり取り込んだり,掃除機がーがーかけたり,自分ができる家事は精一杯やりました。
そして直接嫁様の口座に破格の時給でお給料を振り込み,さらに嫁と子供だけで小旅行×3回の大奮発。もちろんおとーさんはお留守番です。
「これでもか」の高度な外交術の成果で(どこがやねん)さしもの嫁様もついに折れ,「9月の地区戦から活動再開OK」の許可が出たのはもう8月も下旬にさしかかっておりました。慌てて郵便局に走り,久々に現金書留を送り,わくわくわくわく,初めてジムカーナを走った時のようにその日を指折り数えて迎えたのが,9月4日の地区戦@鈴鹿南コースだったわけです。
・・・・・・
さあ1年2ヶ月ぶりのジムカーナ公式戦。
10月の地区戦最終戦は娘の小学校最後の運動会とバッティングしてしまったので,今回がおとーさんにとって2011シーズン「開幕戦」であると同時に「最終戦」。要するに今年唯一のシリーズ参戦です。できれば10月末の西フェスの出場権をゲットしたいこともあり,何とか良い形で結果を出したい...と気合入りまくりです。
期限ギリギリの申し込みになってしまい,クルマの準備はかなりドタバタでした。本当はデフやクラッチもO/Hが必要なレベルに来てましたがとても時間がない。とりあえず一番問題なのは前後ともブレーキがふやけてしまってたことなので,パッドとシューをRIGIDの最新バージョンにアップデート,フロントはローターも新品を奢りました
フロントはローターが新品になったこともあってややタッチが変わってしまい違和感がなきにしもあらずですが,リアブレーキは間違いなくこれまで4年間で最強のバリ利き状態になりました。これならサイドで悩むこともなさそう。某社長さん,ありがとうございます。
しかし...地区戦の週末を目の前にして台風12号が来襲。しかも動きがノロノロでお天気の回復は遅れそう。毎日やきもきしながら天気予報とにらめっこしてましたが,何とか台風本体は前日の土曜日に日本海に抜けそうです。
この時点で当日の三重県北部の天気予報は大雨でしたが,台風さえ抜ければ何とか走れることは走れるでしょう。南コースではこれまで大雨の中を1日中ジムカーナ走行枠で走り倒したことが何度もあります。ヘビーウェットの経験数ではライバルに決して負けないはず。たとえ1年2ヶ月のブランクがあっても,ここ鈴鹿南のヘビーウェットなら勝負になるかも。むしろおとーさんにとっては雨の方が好都合かもしれない ( ̄ー ̄) フフフフ・・・。
・・・・・・
しかし当日の朝,鈴鹿に向かって新名神を走っていて「これはちょっとまずいぞ」と不安になってきました。だって,あまりにも激しい雨...まさに滝のような雨が空から間断なく降り続け,時おり突風がごおーっという音を立てながらデミ助の小さい車体を押し流そうとします。
予報通り台風はもう日本海に抜けてます。それなのにこの風雨。もちろん大雨・洪水・暴風・雷・波浪など様々な警報が出てる状態。
排水が良いはずの高速の路面でも川のようになっており,ハイドロなんて当たり前の状態。頭のネジのちょっとおかしい走り屋のオヤジでもさすがに走っていて恐怖心を感じるレベル。もう前も後も右も左も上も下も水,水,水。全部水。特に紀伊半島の東側に入ると,それまでの西側と明らかに天候が違って,禍々しいばかりの暴風雨です。
これは下手するとコース走れないかも...中止になるかも...
会場に着いて久しぶりの顔に出会い,いろいろ話しながら準備を進めている間も,とにかく雨脚が弱まることは一瞬とてなく,ずーっと滝のような豪雨が降り続いてます。下ろした荷物もあっという間に水びたし。エントラントの中には既に「これは中止でしょ」と言っている人もいる。これじゃいくらおとーさん個人は走りたくても,エントラントで多数決を取れば中止になっちゃうかもしれない。
「走らせてくれ...何とか走らせてくれ」と空を仰ごうにも,傘をたたむと一瞬で全身がずぶ濡れになるような激しい雨で,上を向いて目を開けてられない。
そのうち,いつものあの広いパドックが端の方からどんどん浸水してきて,見る間に海のように波が立つ状態に。あわててみな奥のパドックに移動します。信じられない光景です。
普段はこうなのが | |
↓ | |
みるみるこうなって | |
↓ | こんなんなりました |
↓ | 仕方なく奥のパドックに避難 |
※画像をクリックすると大きい画像を表示します |
9時過ぎの時点で「緊急ドライバーミーティングをやります!」というアナウンスが流れました。
この時点で誰もが「中止にするんだろうな」と思いました。あるいは多数決でもとるのかな。パドックハウスのゲストルームには全身ずぶ濡れのドライバー達が集まってきます。おとーさんも,今日ここにたどり着くまでの1年2ヶ月を思い出しながら泣き出しそうな気分で席につきます。ああ,ここまでの苦労は何だったんだろう。結局今シーズンは1回も走れないまま終わるのか...
主催者クラブの会長さんがマイクを持って話し始めます。
静まり返るゲストルーム。
「ええー,車検の開始時刻を10時半に遅らせます。競技走行開始は12時になります。雨はえらい降ってますが,あくまで走る方向でスケジュールを調整します。サイアク1本だけの走行になるかもしれませんが,何せこの雨なんでご了承下さい。」
どよめくエントラント。
「おいおいやるのかよ」なんて声も聞こえます。しかし,走りたい気持ちでいっぱいのオヤジは目頭が熱くなります。前で話している主催者のおっちゃんが神様のように後光が射して見えます。ありがとう!ありがとう!走らせてくれてありがとう!
ミーティングが終わり,再びドライバー達は雨のパドックに散って行きます。ぶつぶつ言っている人もいます。しかしおとーさんの心の中では,いったん萎えかけた気持ちが再びメラメラ燃え上がっています。よーし,走るぞ! 勝つぞ!
全身びしょ濡れになりながらも,フロントの空気圧をいっぱいに高め,スーパーオーリンズの段数を調整,さあ臨戦態勢だ。雨でも風でもハイドロでもなんでも来い。オヤジは負けんぞ!
・・・・・・
しかし無情にも雨は路面を叩き続け,雨脚が弱まる気配は一向にありません。パドックの浸水域はますます広がり,雨や風でテントが倒れたり荷物が流れされたり,もう悲惨な有様です。
そして車検開始予定時刻の10時半に再び緊急ミーティングの召集が。
...ああ,今度こそダメか。やはり中止か。
予感は的中。何と鈴鹿サーキット側から安全上の問題でストップがかかってしまったとのこと。
3-4コーナーからS字にかけてと,奥のヘアピンからシケイン,最終コーナーにかけてが膝上まで水に浸かってしまっており,とても走れる状態ではない。今すぐに雨が上がってもこれらの水が引くには半日以上かかる。また,もしコースアウトした際にも,車体が濡れた草の上をずーっと滑っていってしまって,減速しないままコンクリートウォールや土手に激突する恐れもある。
確かにこれでは走れません。
万事休す。
ここにオヤジの開幕戦は幕を閉じました。勝ったも負けたもない「中止」という形で。
そして同時に2011年シーズンも「出走なし」で終了。これでは西フェスにも出られません。まさかこんなことになろうとは...・゚・(ノД`)・゚・
正直,こんなバカ雨の中で走らないで済んでホッとした人も多かったと思います。しかしおとーさんの顔は強張ったまま,誰かに話しかけられて笑おうとしても笑いが出てきません。きっと傍から見ると奇妙な表情をしてたと思います。
残念。無念。
それ以上の言葉が出ません。
しかし,とりあえず自分の目で水没したコースを見ないと納得できません。
パドックからギャラリースタンドに上がって行ってコースを見て絶句しました。
本当にコースが水没してます。
↑ 3-4コーナー付近。どこがコーナーかさっぱり判りません |
↑ シケインから最終コーナーにかけても全体が池になってます |
※ 画像をクリックすると大きな画像を表示します |
...こりゃダメだ。仕方ない。
すーっと気持ちが静かになっていきます。
「水」の勝ち。自然の勝ち。地球の勝ち。
おとーさんはもちろん,誰も勝てません。人間の負けです。
UNICORNの歌にありますが,まだまだ文明は台風一つどうにもできません。台風一過のはずがとんでもない「台風一禍」の1日でした。
帰宅してニュースで聞くと,この大雨で紀伊半島南部〜東部でかなりの被害が出ているとのこと。こちらはあくまで遊びの世界ですし,自然の為すことに文句を言っても仕方ありません。潔く来年に気持ちを切り替えて行きましょう...
最後に。
開催に向けて必死で努力してくれた主催者の方々には深く深く感謝したいと思います。
ぬか喜びになってしまいましたが,一度は走れるぞと思わせていただいたことはとても嬉しかったです。来年もこのコースで,この主催者で,今度は青空の下で,走りたいですね。
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