home > diary menu > 2009年 > 9月17日

姫〜セン〜ゴ〜ゴゴ〜♪ 〜2009年ミドル第7戦〜


姫〜セン〜ゴ〜ゴゴ〜♪
姫センゴ〜ゴ〜♪

ちょっといかしたCMソングで(関西エリアでは)有名な姫路セントラルパーク

本格サファリもありますし,絶叫系アトラクション充実の遊園地もあります。夏はプールやってますし,冬はスケートリンクもあります。あちこちの遊園地が廃園に追い込まれる中,しぶとく生き残っているアミューズメントパークの一つです。


ところがこの姫セン,実はもう一つの顔を持ってる。

それは,敷地内にいくつかある駐車場の一つ「第5駐車場」が,なんとジムカーナの公式コースとしてJAFの公認をとってて,「姫路セントラルシリーズ」という独自のシリーズ戦が毎年開かれ,近畿のミドル戦の会場としても年に数回大会が開かれるという,実は近畿ジムカーナの拠点の一つであるという顔。

近畿でジムカーナの公認をとっているコースというのは名阪スポーツランドと鈴鹿南とここだけ。練習会がよく開かれている大阪の舞洲は公認がありませんし,レースやドリフト,タイムアタックで有名なセントラルサーキットもジムカーナの公認はありません(ここでジムカーナやっても面白いと思うんですが)。したがって本格的なフルパイロンコースのジムカーナが公式戦で楽しめるのは,近畿ではここ姫センだけなんですね。


そしておとーさんにとって姫センは,17年前に生まれて初めて生ジムカーナに出会って大感激した地であり,2年半前に不惑インテ号に乗って公式戦で初めて優勝を遂げた記念の地でもあります。いうなれば,ここはおとーさんの人生を大きく変えた,原点の地。

大阪や京都から遠いということと,路面の舗装が粗く,走るとタイヤが減ることで敬遠され,最近はエントラントの減少が深刻になっているこの姫路戦を,たくさんのエントラントで賑わせ,何とかこの地に恩返ししたい,というのがおとーさんの念願でした。


また,姫センに限らずフルパイロンのジムカーナは,コースを覚えるのが難しいという面はあるものの,危険なコンクリートウォールもなく,転倒の原因となる高い縁石もなく,コースジムカーナと比べると格段に安全。初心者の方にデビューして腕を磨いてもらうのに最適のはず。

モータースポーツに興味はあるものの,なかなか最初の一歩を踏み出せずにいるクルマ好きは世にたくさんいるはず。いきなり名阪スポーツランドでデビューとなるとビビりが入ってしまう人も,ここ姫センのジムカーナであれば,ちょっとしたサポートで十分ジムカーナデビューを楽しんでいただけるはず。しかもちゃんとした公式戦で。


来年からチャンピオン戦にステップアップするとすると,もう自分が姫路で走るチャンスはなくなってしまいます(絶対に走れないってわけじゃないけど)。また自分が抜けることでミドル戦のS1500クラスのエントラント数が一つ減るのも心配。何とか少しずつでも新人にデビューしていってもらわないと近畿のジムカーナは盛り上がって行きません。


やるなら,もう,今しかありません。

もともとTEAM D曲調さんと「初心者支援プログラムみたいなのが欲しいよね」と話し合っていたこともあり,今回のミドル第7戦が姫路で開かれるのに合わせて思い切って「ジムカーナ・オフ・2009」をGOGOGO〜♪することにしました。

すなわち,ジムカーナ初心者の方,何人かでまとまってライセンスなしのクラスに団体エントリー。事前準備や当日の進行は経験者であるおとーさん達がサポート。競技会当日はオフ会のノリでみんなで楽しんじゃおう。そしてできればライセンスを取ってもらって来年以降,ミドル戦のS1500やGTクラスに正式デビューしてもらおう...そういう,ほとんど「思いつき」のイベントだったわけですが(笑),結果はいかがでしたでしょうか...?


・・・・・・

まずはイベントを「ジムカーナ・オフ・2009」と名づけ,案内ページを作成しました。そして8月4日付けのdiaryでイベントの企画を発表,みんカラのデミオ板などでも告知させてもらいました。

すると思ったよりも反響があり,メールやみんカラのメッセージで問い合わせがしょっちゅう来るようになりました。何人かの方には実際に会って,強力に勧誘しました(笑)。

初心者の方が難儀するメット選びなどもメールのやりとりでアドバイス。参加決定して下さった方には直接何度かメールやメッセージを送って申し込みや改造申告書の書き方などを指南。

それでもみなさん,こういうちょっとした後押しで無事にエントリーできて,6名の方がRTクラスに,1名の方がGT1クラスに,もう1名の方が観戦に,計8名の戦士が揃いました。



当日朝は姫路の手前のパーキングで集合し,一列に並んで会場入り。もうこの時点でデミオだらけ(笑)。完全にデミオのオフ会のノリです。会場に入ると,オフィシャルの誘導にしたがって愛車をパドックに停め,ひんやりした9月の朝の空気の中,みんな各々車検の準備をします。パドックも当然デミオだらけです(笑)。



みなさん無事に車検をクリアし,慣熟歩行に向かいます。

本日のコースは,姫路戦としては比較的シンプルで覚えやすいコース。タイム的に大きく差がつきそうなのはフリーターンの部分と最後の変形8の字の部分かな。それでも,フルパイロンの狭いコースに慣れてない関西人,しっかり慣熟歩行しとかないとベテランでもミスコースすることがあります。


※画像をクリックすると大きい画像を表示します


オフ会参加の初心者さん達も思い思いの歩き方でコースを覚えている様子。ここはあれこれ声をかけて気を散らすよりも,とりあえずコースを覚えてもらう方が大事。ということであえて声はかけず,自分は自分の慣熟歩行に専念します。


・・・・・・

ドライバーズミーティングの際には,ちょっとしたハプニングがありびっくりしましたが(また後日のdiaryに書こうと思います),タイムスケジュールは順調に進み,Nクラスから出走開始。しかしゼッケンが30番台なので他クラスの走りをゆっくり見てるヒマもなく自分自身の1本目の出走が迫ります。

路面は40℃,非常に粒の粗い独特の舗装面は,タイヤがウソのように磨り減る代わりに全然グリップもしません。前回の名阪Cコースと同じように,あえてリアはウェット時のふにゃふにゃセッティングで走り始めます。


最初のスラロームは,走り出してしまうと案外距離があり,2速で気持ち良くクリアできます。3本目の青パイロンは2速のままでリアをぎゃーっと流して折り返し,今度は若干オフセットのついたスラロームを戻ってきます。このあたり限界を下げたリアのセッティングが実に気持ち良く,いい塩梅にリアが出てくれて,FR的な「踏んで曲がる」走りができてます。

後で走るフリーターンエリアをタコツボ状に取り巻く形で折り返し,いったん左の一番奥まで行って,3本目の青パイロンを今度は右に巻きます。サイドを引きたくなるところですが,ここでリアが流れ過ぎると大きく失速するので,左手がムズムズするのをグッとこらえて1速で小さく回り込みます。

そして今度は真っ直ぐこっちに戻ってきて,狭い狭い間口のフリーターン。間口が15歩ぐらいしかないため,浅く回って失敗すると確実にパイロンをはねるかバックギアを使うことになりそう。ここは大きな勝負の分かれ目になりそうな部分なので,やや奥まで入って慎重に左に回ることにしました。

比較的キレイにターンが決まってフリーターンエリアを脱出,出てすぐの黄パイロンを回るところはいちびって左足ブレーキを使ったりしながら。すぐに2速に上げてまっすぐ後半のコース左側エリアに突っ込んで行きます。


コース後半,最初のスラロームはスロットルでコントロールしてうまくクリア。折り返しは若干失敗して突っ込み過ぎてしまったため慌てて1速に落として小さく回り込みます。

一瞬2速に入れてスロットルを床まで踏み抜き,すぐにまた1速に落として右に回りこみ,コースの最終テクニカル部分に向かいます。

ここは変形8の字で左に2発サイドを引くことになります。しかしちょうど路面がカマボコ状に盛り上がった部分になるため,ターンの進入は上り,脱出は下り勾配になって旋回のコントロールが難しそう ( ̄ー ̄;)

案の定,最初の左ターンはサイドが不発。必死でステアリングをぐりぐり回してクリアしますが,ゴールの光電管に特攻かましそうになって冷汗が出ます。そして2発目のサイドは突っ込み過ぎで,旋回しながら回転半径が大きく膨らんでしまいます。

あちゃ〜,やってもた〜,終わりや〜 (;´д⊂)

と思いながらも,最後まで諦めず必死でステアを右に左にぐりぐり回してゴール!

走り終わった瞬間はゼイゼイ息が切れてます。酸欠状態で頭がクラクラしてる。

ところが,タイムを聞こうと思って窓を開けても,アナウンスが全然聞こえません。
ああ,こりゃやっぱり大したタイムじゃなかったな,結構がんばって走ったんだけどなぁ ...
いささかしゅんとなりながらパドックにすごすご引き上げます。


しかしクルマを下りて周囲の人に聞いてみるとおとーさんがダントツのトップタイムとな...
確かにリザルトで確認してみると2位以下を3秒近く引き離した仏恥義理の1位です。

??????
ターン2発失敗してるんだけどな... f(^-^;)



※結局これが決勝タイムとなった1本目の走り(撮影:ももさん Special thanks!です)

まあでも気分は悪くありません。

どうせまた2本目,3本目で逆転されるでしょうが,とりあえず本日デビュー組のみなさんに対しても「先輩」として示しがついたカンジかな。


・・・・・・

本日デビュー組のみなさん,幸いにして出走は最後のクラスだったため,他のクラスの走りを見てある程度コースは頭に入った状態で走り出せました。

しかし!

やはりフルパイロンのコースは随所に落とし穴があります。自分では「え?こんなところで」っていうところでミスコースしちゃうんですねえ。

GT1クラスに出場の^o^nchann選手はコース後半の島回りの部分をスラロームしちゃってアウト。DC5インテのsugarden選手はコース最外周の青パイロンの外を通ってしまってアウト。くーやん選手はフリーターンの出口を間違えてアウト。waketon選手とデミオ無頼選手はフリーターンに向かう手前の全く同じところでパイロンを1本パスしちゃってアウト。

結果として,マイペースでしっかりコースをトレースしたDE5ちゃん選手と,エボXをぶいぶい走らせたCZ4A-SUITA選手お2人のみが1本目のタイムを残しました。


最初はみな「え〜どこで間違えたの?」っていうカンジでしたが,ももさんと白兄が撮ってくれた証拠ビデオを見せるとみなさん納得。お昼の慣熟歩行ではみな自分の間違えた部分をしっかり確認してたので,2本目はきっとミスコースせずに記録を残してくれることでしょう。


・・・・・・

主催者さんの用意してくれたお弁当を食べて,さあ,2本目のスタート。

とりあえず1本目で失敗した最終テクニカルセクションの左ターンを決めるべく気合を入れて走り出しますが...上がった路面温度でリアの挙動が微妙に変わり,1本目より粘ってしまう。2速で大きく回りこむコーナーでの脱出が微妙にアンダーになってしまい踏めるところで踏めず,前半で0.2秒タイムダウン。

後半でもコーナーごとに少しずつ1本目より遅くなり,そして肝心の左ターンはまた1本目と全く同じパターンの失敗ターン。結果的に全体で0.5秒のタイムダウンで終了。

こりゃ1本目ミスコースで沈んでたチャンピオンM君に抜かれるかもと思ってましたが,何と彼にはPTのペナルティがついてしまいました。

結果,2本目終了時点でも誰もおとーさんの1本目のタイムを破ることはできず(自分自身もだが),2位のとのちゃんに約2秒の差を残したまま,全く余裕のスーパーラップ進出となりました。

このへんで初めて「あれ〜? 今日も勝てるかも?」などとボケたことを考えますが,そんなことよりオフ会参加のみなさんの2本目が気になる。早く応援に行かないと...

でも心配は無用。
みなさん2本目はきっちり決めて,タイムも上がってます。無事全員完走となりました。

RTクラスで1位になったのはDC5インテ乗りのsugarden選手。
ジムカーナは初めてとのことですが,これまでサーキットレースの経験がおありで,やはりマシンのコントロールには初心者離れしたものがありましたね。

RTクラス2位になったのは,おとーさんの友人CZ4A-SUITA選手。
ジムカーナの競技会は初めてですが,おとーさんと一緒に某南コースや舞洲なんかを走ってる分,ハイパワーのエボXをきっちり手の内に納めてるカンジの走りでしたね。



※RTクラス1位sugarden選手,2位CZ4A-SUITA選手の雄姿



・・・・・・

RTクラスが終わったら10分後にはもうスーパーラップの出走です。
あわてて自分のクルマに戻りエンジンをかけます。

路面温度は再び下がり始めていますが,それでも1本目よりは高い約45℃。
あえてセッティングは変えず,みんなのお手本になるような走りができるよう,とにかく「攻めよう」と心に誓います。


最初のスラロームはこの日の3本の中で最もパイロンのギリギリを狙いましたし,フリーターンも小さく回って素早く立ち上がったつもり。でも2速で回るコーナーの出口がやはりアンダー気味で,規制パイロンにひっかかって踏めないところでロス。結果的に前半は2本目よりさらに0.1秒遅れで後半に突入。

最後のテクニカルセクションはやっと左ターンが「普通に」回りましたが,その他の部分で少しずつロスしてるようで,2本目と比べてプラスマイナスはゼロ。結果的に3本目全体では2本目より0.1秒ダウンとなり,1本目からは0.6秒ダウンの結果となりました。

それでも走り終わった瞬間にはぜいぜい息が上がってます。
一生懸命攻めたから,悔いはなし。


暫定2位のとのちゃんコルトが,とうとう生タイムでは1秒以内に迫ってきましたがPTがついてしまいます。暫定3位のF本さんが手堅くまとめてきて2位に上がりますが,おとーさんのタイムには1.4秒届かず。


か,勝った (;´д⊂)


勝利が決まった瞬間,閑散としたパドックで一人,ぎゅっと拳を握りしめました。

今回もタイム的には完全勝利です。
1本目も2本目もスーパーラップもおとーさんが最速でした。そして全ての中間計測も。



※1位の賞品は何とオーブントースター(笑)



※そして結局こうなります(笑) 近畿ミドル名物 水ぶっかけ大会



・・・・・・

前回に続いて2連勝。今季2勝目で,シリーズ順位も単独2位に上がりました。
しかし,10月の最終戦にはお仕事の都合で出られませんので,おとーさんの2009年近畿ミドルシリーズはこれで終了です。

今シーズン,最初の2戦はかなり苦しいものがありましたが,途中から勝負カンのようなものを思い出し,その後はずっと表彰台に乗り続け,最後の2戦を連勝で飾ることができました。

シリーズ3位のフィット乗りKさんとのポイント差は僅差ですから,おとーさんが出られない間に最終戦でまた逆転されるかもしれませんが,最終的に何位になっても,もう満足。自分ではよくやったと思います。これで納得して来年はチャンピオンシリーズに上がることができます。

鈴鹿南,名阪Eコース,名阪Cコース,そして姫路といろいろなコースでちゃんと表彰台に乗ってるわけですから,「偶然」というわけではなく,まあある程度の力はあるってことでしょうし。これならチャンピオン戦ドライバーとして恥ずかしくない...よね?


表彰式が終わり,みんなぼちぼち帰って行く中,パドックの向かい側の駐車場にクルマを並べて「オフ会」をします(笑)。これだけデミオ並ぶとなかなかの壮観。





※今回のオフ会参加者のみなさんと近畿S1500のお友達と


みんないい笑顔してる。1日楽しんでもらえたかな。タイムや順位には納得行かなかったかもしれないけど,これが「スポーツ」。懲りずに続けて行けばきっといつかは表彰台に上がれる。おとーさんだって悔しい思いをしながらもう何年も走ってきて,それで今日がある。

この中からきっと何人かのジムカーナドライバーが生まれ,来年のミドル戦や姫路シリーズに向けて巣立ってくれるでしょう。今回のおとーさんのサポートなんて,ほんのちょっとしたことだけど,それでもみんなのデビューの手助けができたならジムカーナドライバーとしては本望。


秋の夕暮れのちょっと肌寒いぐらいの涼風が戦いの済んだ駐車場を吹き渡っていきます。

姫セン...ありがとう。

おとーさんに「ジムカーナ」という人生の伴侶を与えてくれたこの地。
今日,初めてちょっと恩返しができたかな。


チャンピオン戦に上がってしまうともうなかなか走りに来る機会もないと思うけど...でもきっとまたいつか「こんなに上手くなったよ,速くなったよ」って報告に来たいな。


姫セン...ありがとう。

姫セン...ゴ〜ゴゴ〜♪





PS:今年度もおとーさんを応援していただいてありがとうございました。おかげさまで無事に2009年度を納得行く成績で終えることができました。来年はいよいよチャンピオンシリーズにステップアップする予定です。今後とも応援よろしくです。

今回のイベントに参加してくれたみなさん,ご苦労様でした&ありがとうございました。行き届かない進行でいろいろご迷惑をかけた面もありましたが,ぜひ今後もジムカーナを続けて行って,立派なドライバーになって下さい。

今回のイベントを手伝ってくださったTEAM Dの曲調さん,クラブWIZARDの白兄&ももさん夫妻,快くオフ会に付き合って下さったRAIMUの"チャンピオン"M君,みんなありがとう!

そして,この長いレポートを最後まで読んでくれたみなさん,ありがとう! LOVE!です。


前のDiaryへ前のDiary | PAGE TOPへPAGE TOP | 次のDiaryへ次のDiary