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サ ク ラ チ ル (その1)


散りました。ええ。見事に散りましたとも ヽ(;´Д`)ノ

しかもただ散るだけでなく,たくさんのネタを振りまきながら(泣笑)。


散った花に関して多く語るを潔しとはしませんが,あまりにも美味しいネタの数々,寝かせとくわけにはいきませぬ。忘れないウチにご披露いたしましょう。




4月17日。近畿地区ミドルシリーズ第2戦。名阪SL Cコース。
その日は,ミドル第1戦の雪景色とはうって変わり,雲一つないピーカンのお天気に恵まれ,暑いくらいの陽気となりました。


前回に増して今回はおとーさん,気合入ってます。
どんな気合が入ってるかと言うと:


気合その1。
フロント・リアともに,本番用タイヤを通勤時には使わないようにしてガレージに温存(当り前)。


気合その2。
特にリアタイヤは前回に懲りて新品を投入。
経費削減のため遠方のショップまで走り,自分でチェンジャーを使ってタイヤ組換え。


気合その3。
超多忙にも関わらず仕事を無理やり半日休んでクラブ主宰の直前練習会に極秘参加。
わざとドリドリセッティングにして第1戦のスピン後に陥ってしまったビビリモードを払拭。


気合その4。
毎日の通勤時にもレーシングシューズ・グローブ着用。フロアカーペットなんて使わねえよ。
さすがにメットまではかぶらねえけどな ( ̄ー ̄)


気合その5。
車幅感覚養成のため,毎日の通勤時はわざと離合の難しい細い抜け道を利用(ご近所迷惑;)。


気合その6。
そして基礎体力養成のため,腕立て伏せ50回,左右4kgのダンベル上げ100回,スクワット50回,爪先立ち100回,こいつを毎日(ジムにでも通えよ;)。


...


どーだ,この気合の数々。
今回こそ何とかシリーズポイントを手にするぞ!と,悪あがきしまくりです(笑)。
セッティングについても,師匠に超しつこく質問。何とか暫定セッティングをつかみました(師匠,いつもありがとうございます)。


そしていよいよ迎えた本番の朝。


今回わがクラブからは7台のエントリー。しかもみんな朝早い早い。6時に行ったらもうみんなそろってました。みんなでわいわい言いながら荷物を降ろして準備を進めます。
そして,そうこうするうちに師匠とももさん登場。ガレージを開けて下さって,モーターホームの出来上がり。ホントに助かります。


7時から受付開始。


いつものように免許証・ライセンス・JMRC会員証・受理書を持って列に。
どうも今回は受付の時点で本番コースも発表されるらしく,受付の済んだ人はみんな渡されたコース図を食い入るように見てます。
おとーさんも受付を済ませ,ゼッケン貼るのなんか後回しでとりあえずコース図に目を落とします...


何じゃこりゃあ〜! by 松田優作



思わず腹を押えて路上でうずくまりました(笑)。


スタートしていきなりコース真ん中のショートカットを突っ切ってコースの奥を走り出します。
そして,右奥のヘアピンに逆周りに進入。
そのまま外周S字を逆向きにオニギリへ。
オニギリを逆向きに抜けて,新設コースの島を回ってイトウ工業コーナーを逆向きに回ります。
そのままホームストレートを逆送し,再び右奥のヘアピンに。
今度はヘアピンを順走で抜けてストレートに戻ってきて...
そのまま,またショートカットを抜けて,まっすぐ左奥のコーナーまで突っ込み。
その後イトウ工業コーナー手前の部分に飛び込み...
フリーターンで出て...
イトウ工業を逆向きに回り,そのまま島を一つだけひっかけてゴール。


...なんですか?このコース。


12年前の記憶をほじくり返してもこんなコースレイアウト,走ったことありません。
さすが主催者TSCO(難コースを出してくることで有名) (;´д⊂)


だいたい,フリーターンって何よ。
んなもん,生まれて初めてやんか。


しかも外周からタコツボ状にインフィールドに入り込んだところにターンエリアが設けてあり,思わず「いじわるぅ (;´д⊂)」と泣きたくなるような位置関係になってます。もちろん出入り口のパイロンにちょっとでもタッチすればペナルティ5秒加算で競技終了 チーーン (- -)/д

※フリーターン:ある一定の区間内・領域内で,右回りでも左回りでも好きなターン(ただし180度以上)をして出てくる,というもの。大体において設定されている領域は狭く,ちょっとミスるだけで大きくタイムを落とすため,「フリー」という名に反して難易度は非常に高い。




↑コース上を走ってきてターンエリアを見るとこんな感じ。
2本のパイロンを結んだ線の向こう側で180度ターンをしてこっちに>出てくるだけなんですがねぇ…


現に,慣熟歩行タイムが終わって全日本選手によるデモランが行われましたが,全日本トップ選手でもこのフリーターンをミスってました。


んな難しいコースを俺達素人に走らせるなよ〜 (;´д⊂)


いや,でも,みんな同じコースを走るわけだから。難しさは平等なわけで。
いくらコースに文句つけてても仕方ないし。


ブツブツ言ってる間にRTクラス,Pクラスの本番走行が始まります。
案の定,半数以上のクルマがこのフリーターンをうまく回れず,バックギアを使ったりパイロンに突っ込んだりしてます。人の世の理に反したコース設定のため(笑),いつもよりミスコースも多い多い。


その中でも無難にターンを決めたU氏はクラス3位の好位置につけます。
今回U氏は美人の奥様同伴。気合入ってんだろうなぁ。


ボーっと他クラスの走行を見てるうちに自分の順番が近づいてきます。
でも,ショックやタイヤ圧のセッティングはもう決まってるし。
前回同様,慣熟歩行で師匠にコース攻略法も伝授されてるし。
第1戦よりはだいぶ落ち着いて不惑インテ号に乗り込みます。


問題はとにかくフリーターンの成否にかかってます。
もちろんそれ以外の部分が遅かったらフリーターン以前にお話にならないわけですが。


目を閉じて何度も何度もフリーターンセクションのイメトレをします。

おとーさん,左回りよりも右回りの方が確実にサイドターンできるのですが,今回のコースだと左回りの方が有利な位置関係。実際,ほとんどのドライバーが左回りを選択してますし,師匠からも「左回りで」という指示。おとーさんも,冬場に山奥にこもって修行した結果,さすがに180度ターンなら右でも左でもたいてい何とか回れます。ということで,まず1本目は左ターンでトライすることにしました。


スタート待ちの列につき,時おり目を閉じてイメトレを繰り返しながら出走を待ちます。
おとーさんの前の前が36すぺっくさん。不惑インテ号と同じ白いDC2インテですが,リアスポがなく,見た目のカンジはちょっと違いますな。


ががががががっ!

いいカンジで36すぺっくさんのインテが走り出して行きます。


さあ,あと1台。


とにかく,第1戦のように後でビデオ見て「これオイラが走ってるの?」って言いたくなるような「らしくない」走りだけはすまい,と心に決めてました。だからこそ業務多忙の中を直前練習会に乗り込み,わざわざドリドリセッティングにして,リアがいくら流れてもびびらずにアクセル踏み切るように身体に叩き込んだわけで。


前走車が走り去ります。
スタートラインで兄ちゃんが手招きしてます。
さあ,緊張の一瞬。


「怖くない!何とかリアは止る!踏め!とにかく踏め!」
実際に大声出して自分に言い聞かせます。外から見てたら間違いなくヘンな人です(笑)。


前走車が右奥のヘアピンを順走で折り返し,コース終盤に入ります。
スターターの兄ちゃんがこちらに向き直り...
指が折られ...
スタートフラッグ振られて...
さあスタート!


路面温度が高いのと,リアタイヤが新品ということを考えると,前回と違いスタート直後である程度踏み込んでも大丈夫なはず。遠慮せずに最初から力いっぱいアクセルを踏みつけて行きます。


スタート直後の右→右と続くターンはそれなりに。


それに続くコース右奥のヘアピン逆走も,師匠の言葉を思い出しながら思い切り突っ込み!
リアが少々出ますが,コーナー出口方向に視線を向けながらアクセル踏みつけると収束。
おおおっ!いいカンジじゃん ( ̄ー ̄)


何だかちょっといい気分になりながら外周S字を逆走。
ここも,朝一番のテスト走行では思い切りスピンしたけど,師匠のラインで走ると微妙にリアを出しながらも何とかアクセル踏みながら曲って行けます。
おおおっ!結構いけてるじゃん ( ̄ー ̄)


ますますいい気分になりながらインフィールド部分を抜けてイトウ工業コーナーへ。
かなりアンダー気味になるも,遠慮なく踏む踏む。
おおおっ!結構踏めてるじゃん ( ̄ー ̄)


そしてホームストレートへ。
ここまで踏めてる証拠に,ストレートのかなり手前で2速がレブリミッターに当たります。
実はこの時点で,まだ前走車がストレートエンド(ゴール直後)にいるのが見えたんですが,んなもん気にするな!踏め〜!( ̄ー ̄)


ストレートエンドで2速に落としパイロンをかすめるように右に。
ここもロックするかしないかのギリギリのブレーキングに成功!ブレーキを離しながらパイロンに寄せて行くと,うまくリアが少しだけ出てくれます。
おおおーっ!ここまで全くノーミスじゃん ( ̄ー ̄)


右奥のヘアピンも,流れるリアをスロットル踏み込むことでうまく抑えることができ,たぶん12年前のSW(MR2)のシーズンも含めてこれまでで一番いいカンジで立ち上がる。


よーし!パパ行っちゃうからねぇぇぇぇぇぇ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!

ここからはゆるいS字の連続。気合でスロットル全開のままで抜けたい区間。
仇のようにスロットルを床に力いっぱい踏みつけ,ステアを少し左に切って最初のS字に飛び込もうとしたところで...


視界の片隅に赤いモノがかすめました。


え?なになになに?


慌ててそっち見ますと...赤い旗が。


「赤旗」。コース上に危険あり,すぐに停止しなさい!って意味の旗です。
仕方なくブレーキ踏んで急停止。


え?何で?オイラ何か悪いことした?
赤旗出してオイラを停めたオフィシャルの兄ちゃん達も怪訝な顔で何か話し合いながらこちらに寄ってきます。
「再出走になります。とりあえず,そこを右に回ってコース外に出てください」


うへぇぇぇぇぇぇ... orz ガックリ
萎える」というのはまさにこのような気持ちを言うのでしょう。
せっかく調子良く走ってたのにぃ (;´д⊂)


その後すぐに競技長のエライさんが走ってきて事情説明。

何でも,おとーさんがストレートに入ってきた時にまだ前走車がストレートエンドにいたためにその時点で赤旗出してたんだそうな(そんなの全然見えなかったんだけど;)。その後特に問題なくストレートエンドを通過してたんだけど,すでに出た赤旗を引っ込めるわけにもいかず。再出走とな。


競技長さんが頭下げて「スイマセン。ご理解下さい」と言うので,笑顔で「いいですよー,もっかい走ります」とは言ったものの...後でそのトライアルの中間タイムはそれまでのベストタイムとほぼ同じタイムだった,と聞いてよけいにガックリ;

ツイてねえ(泣)


まあいいや。他の人より1回多く走れるんだから。さっきと同じ走りをすればいいだけ。
そう思って気持ちを切り替えるしかありません。


師匠にも「あれでいいよー,もっかい同じ走りをするだけ」とほめられ,気を取り直してスタート待ちの列にもう一度加わります。しかしいったんコースを全力で3分の2ほど走った後ですぐにまた走るわけですから,その影響がないわけがない。エアコン切ってるから車内はムンムンして汗がダラダラ。体力は消耗してるし,だいたいタイヤが温まったまま。


でも出走待ちの列は少しずつ進んで行きます。ここでいったんクルマを下りてタイヤを水で冷やすなりなんなりすれば良かったのですが...その時にはそんなことには思い及ばず。後で気づきました。


あと3台...あと2台...そして前回第1戦の優勝車がラストゼッケンで走り出して行きます。再出走のおとーさんは,この後に続きます。

フツーなら前走車がコース後半に入ったところでスタートするので,おとーさん,さあ行くぞ行くぞと待ち構えていましたが,一向にスタートさせてくれません。どうも,再出走なので前走車が完全に走り終わった後にスタートさせるよう。


仕方なく前走車の走りを見るともなく見ていますと...やはりフリーターンをミスってはります(泣)。前回の優勝者がミスるぐらいですからおとーさんも...だんだんイヤな予感がしてきます。


そして前走車がゴールして完全にコースから出てしまってからおとーさんの出番。よけいにキンチョーするなあ(汗)。


3...2...1...スタート!


右奥のヘアピンに飛び込んで,リアをやや流しながらもスロットルで収束させて立ち上がる。


外周のS字に逆走で飛び込んで...このあたりまではさっきとほぼ同じに走れたんですが...


インフィールドの島を回って外周に出るあたりでフロントがどんどんグリップを失って外に逃げるようになってしまいました。ストレートに折り返すイトウ工業コーナーは最も速度をのせないといけない部分なのに,フロントがコース外にすっ飛びそうになったためやむを得ずハーフスロットルに。

これじゃあ,もうダメです (;´д⊂)

でもとりあえず最後まであきらめないで走らないと。


ストレートを突っ切って再び右奥のヘアピンで折り返し,さあ,さっき途中で水をさされた高速S字。

何とかスロットルをゆるめずに走り切りますが,明らかにステアに対するフロントの反応が低下しとる。


これでフリーターンできるのかなぁ...不安で胸が張り裂けそうになりながら外周を回り込みフリーターンセクションへ。


さあ,ブレーキングしながらステア切ってサイドをどりゃあ!と引きます。


引きます...


リアがくるっと回ってフロントが出口に向くはずが...回りません(泣)


気がついたら目の前に「」 ヽ(;´Д`)ノ


バックせざるを得ません (号泣)


ハイ,1本目終了。 チーーン (- -)/д


しかし後で1本目の暫定結果を見ると,何とあの走りでも「7位」。
結構みんなフリーターンをしくじってるんですね。
2本目,タイヤがちゃんとした状態でターン成功すれば十分入賞を狙える位置にいます。


よぉぉし!おとーさん,がんばっちゃうからね━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
すっかりご機嫌も直って2本目に集中します。



サ ク ラ チ ル その2 に続く>


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