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じっと左足を見る


Sタイヤとブレーキパッドが入ったことで,わが不惑インテグラ号もジムカーナの競技車両として一応の完成を見ました。後は来週の練習会に向けて少しでもクルマに慣れること,これに尽きます。10年の歳月によってすっかり記憶の彼方に行ってしまった競技車の走らせ方を早く思い出さなければなりません。


特に問題なのが,サイドターン。


ジムカーナに実際に出ている人にとっては全く当り前のテクニックですが,実はFF・FR・4WDなどの駆動方式の違いによって結構やり方が異なってきます。おとーさんが昔乗っていたのはSW,つまりトヨタのMR2です。こいつはミッドシップのクルマなので後輪駆動に属します。したがって例えばパイロンを180°回るサイドターンの際には...

  1. ステアで姿勢を作りブレーキングしながら進入してくる
  2. 十分にフロントとアウトに荷重を乗せた状態でパイロンをフロントフェンダーあたりまで持って来る感じで
  3. クラッチを切りサイドを1回,ギュッと強く引く
  4. リアのスライドを感じながらクラッチをやや"ドン"とつなぎ,スロットルをグッと踏み込んでドリフト状態に移行する
  5. サイドはすぐに下ろし,リアのスライドをスロットルで調節しながらパイロンを回り込み,できるだけカウンターを切らずに脱出
ってな感じでやってました。2速→1速のシフトダウンを伴う場合は,進入途中で少し早めにクラッチを切り,とりあえずシフトを1速にブチ込んでからサイドを引いてました。回転が合わず1速への入りが悪くてダブルクラッチを踏んだりする場合もありましたので(←ヘタッピ)。


ところがインテはFF。手順がいくつか異なってきます。

  1. ステアで姿勢を作りブレーキングしながら進入してくる(これは一緒)
  2. 十分にフロントのアウト側タイヤに荷重を乗せた状態で,パイロンをドアあたりまで持って来る感じで
  3. クラッチは切らずにサイドをギュ〜っと強く長めに引く
  4. リアのスライドを感じながらサイドを引いたままの状態でスロットルを踏み込み,前輪の駆動力で後輪を引きずるようにパイロンを回り込む(LSD必須)
  5. ステアの切り込みとスロットルでスライド量を調整,脱出方向に向いたらサイドを下ろしてそのまま脱出
ってな感じでしょうか。いや,間違ってたらどうぞご指摘・ご指導お願いします。あくまでおとーさんは現時点でこのように理解しているということですので。


一番違うのは,後輪駆動車では駆動輪をスライドさせるため一瞬駆動力を断ってサイドを効かせなきゃならないので,サイドを引く時に一瞬クラッチを切るってことですよね。

おとーさんは以前これを身体に叩き込むため,SWのトランクに常にパイロンを積み込み,毎夜のように京都北部の山の中に通ってサルのように練習しました。そりゃもう,一晩の練習で後輪のタイヤのワイヤーが出るぐらい走りに走り,回りに回りました。おかげでサイドターンに関しては結構自信持ってたんですよ。


しかしこれが10年後にアダになろうとは...


そう,インテに乗り換えた今でも,サイドを引くと何故か自動的に左足がクラッチを切ってしまうのです。当然ながら,せっかくサイドを強く長く引いてリアを流しても,クラッチ切ってたんじゃパイロン回りこめませんよ,当り前じゃないすか (;´д⊂)。

結局,FF車なのにFRやMRと同じように一瞬駆動を切ってクラッチをつなぎ直してるので,動きがぎこちなくて,ハーフスピンした後に無理やりLSDで後輪引っ張って回る感じになってます。ドラシャ折る*のは時間の問題ですな(笑)。


なして言うこと聞かんのか,こん左足は!


無意識のうちにクラッチ切ってしまわないように,左足だけフットレストの上に踏ん張るようにしてトライします。シフトダウンとかややこしいことを避けて,最初から1速だけで進入してみます。


しかし...気がついたら左足はちゃっかりクラッチペダル踏んでます。
仕方ないので,意地でもクラッチ踏まないように左足ブレーキで進入してみます。


すると...進入速度が合いません。突っ込みすぎたり,手前で減速し過ぎたり。おまけに,気がついたらそれでも左足はクラッチペダルに踏み変えてたり。


かつてSW時代,毎晩ボロボロになるまで酷使されたあげくにポイっと捨てられた女達 後輪タイヤ達の呪いでしょうか。

じっと左足を見ていると...膝のあたりがニヤッと笑ったような気がしました。


おとーさん,疲れてます。今日はもう帰ろ..._│ ̄│○


※ドラシャを折る:ドライブシャフトのジョイント部分がぶっ壊れること。FF競技車で最も多いトラブル。LSDの効きに頼った無理なドライビングをするといとも簡単にこういう事態に陥ります。



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