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股間が...


今年度ミドル最終戦で己の基礎体力のなさを痛感したおとーさん,オフの間は,不惑インテ号のメンテやドライビングの基礎練に加えて,「走り込み」をやることにしました。

いや,もちろん走り込むのは,自分の足で,ですよ。

だってミドル最終戦では,コースがいつもよりちょっと長いのと,慣熟歩行時間が長かったのとで身体がヘロヘロになってしまい,走りまでメロメロになっちまって。あんな格好の悪い走りは,もう絶対に二度とゴメン。ダメよ絶対。

...っちゅうわけで,毎日ではないですが,最近ちょくちょく夜の峠...ではなくて夜の住宅街を走り込んでいるおとーさんなんですがね。

先日の夜のことです。


ある道路わきの歩道をえっさほいさ爆走していたおとーさん,道路の反対側の歩道に渡るところを,50mほど先の横断歩道を渡ればいいのに,ふと,横着してガードレールをまたぎ,車道を渡ってやろうと思ったんですよ。

静かな住宅街の中の道路ですから,夜になると通るクルマもまばら。クルマが来てないか左右の確認だけして,ひょいと左足を上げ,歩道と車道を区切っているガードレールをまたいで...いや確かにまたいだんですが...


...またいだ先の,車道の一番歩道よりの部分,つまり,またいだ左足が着地するはずの場所に...地面がない...


そこは...何と,深さ30cmほどの側溝になっておりました。
だって,雑草で見えなかったのよね。


さあ,着地するべき大地を見失ったおとーさんの左足は宙に浮き...マンガだと「あれ?」とか言ってるヒマもあるでしょうが,現実世界では支えを失った物体は速やかに自由落下運動に入り,左足の代わりにどこかが着地するわけで...


つまり...


股間でもってガードレールに着陸するわけ。


しかも,あいにく両手をポケットに突っ込んだまま,かなり勢い良く左足を振り上げているので,手をついて身体を支える余地もなく,ものの見事に股間でガードレール上に着陸...というより墜落。「ガーン」という強烈な衝撃波がおとーさんの股間から背骨を駆け上がり,脳天を貫いて星空高くに飛び去って行きました。


クイーンの曲に「シアー・ハート・アタック」という曲がありますが,「シアー股間アタック」というフレーズを思いつくぐらいのヘビーな一撃だ(意味不明)。


因みに,○玉で着陸したわけではないよ。
○玉よりもうちょっと後,そして水戸のご老公よりはちょっと前の,そう「会陰(えいん)」という部分。女性だと大事な部分ですが,おっさんの場合,何にもない所であったのが不幸中の幸い。


もちろん何の為すすべもなく股間をアタックされるおとーさんではない。いや,あったわけだ。
というか,慌てて軸足の右足で地面を蹴って,その勢いでガードレールを飛び越してしまい,わざと車道上にころがって(クルマが来てたら即死)難を逃れようとはしたけれども,全然間に合わなかったというのが真相。


ま,それでも受傷直後の痛みなんて,まだまだちょろいモンだった。


いてててて...とつぶやき,誰もいないのに意味もなく照れ笑いしながら立ち上がり,勉めて何事もなかったかのようにまたトボトボと走り出したんですが。


しばらくして気づいたんですが,何だか股間がヘン。いや,痛いのは痛いんだけどさ...何だかヌルヌルしてるような...


???( ・ω・)???


たまたま通りがかりの児童公園のトイレに入って,暗い中で己が股間をまさぐり,手にべっとりついた液体を見て,おとーさん思わず叫んだね。


アレになっちゃった〜! (*'-')


...なわけねえだろ(笑)...


ま,とにかくおパンツがベトベトになるぐらい出血しててさ。びっくりしたわけよ。
出血の仕方から見て,擦過傷(すり傷)ではない。おそらく裂傷。
つまり股が裂けた,と ヽ(;´Д`)ノ


このままどんどん出血させておくとトレーニングウェアまで血が染みて,股間が血染めのおっさんが夜の住宅街を疾走するという結構ホラーな光景を展開させてしまうので...

仕方なくトイレットペーパーをちょっと拝借。おパンツの股間の部分に巻きつけて...これって要するに即席ナプキンじゃん(汗)


で,もう走ることもできず,その後はテクテク歩いて帰宅。
家でもう一度トイレに入って出血の状況を確認しますが,やはりタラーリ出ている。
ちょうど鼻血と同じぐらいの勢い。トイレに座っていると水面にポタリポタリ血が落ちる。

屈み込んで傷口を確認しようとするけど,場所が場所だけに,しかもおとーさんは身体が硬いのであんまり屈み込むことができず,結局よく見えない。痛みの場所から考えると,まさにちょうど女性が出血するその場所と同じところのようだけど。

そうね。
今日からは不惑おとーさん改め,不惑おかーさん。
来年のミドル戦はレディースで参戦。

...い,いやだ。そんなのいやだ (゚Д゚;≡;゚д゚) ブンブン


消毒した後,しばらく圧迫してみますが,なかなか出血は止まらない。
ドクドク脈打って出てくる動脈性の出血ではないものの,もともと部位的に結合組織がルーズで,血行も比較的潤沢なので,止血しにくい場所。裂けている傷の長さ・深さと出血の勢いを考えると,ナート(縫合)してもいいぐらいの傷だな...と職業的に考えてみる。
でもこんな恥ずかしい傷で病院に駆け込むのも何だし...ブラックジャックじゃあるまいし,自分で股間を縫うなんてこともできへんし。いや,ブラックジャックでも自分の股間は縫わんか。


いつまで経っても血は止まらんし,トイレにこもってるわけにもいかないので...
今度は,そう,嫁さんの○○用品を拝借(笑)。
これがまあ実に具合がよろしい。さすがに本物は違う。実に見事におとーさんの不浄の血を吸収してくれる。これなら夜も安心(はぁと)。


しかし安心したのもつかの間,夜が更けるにつれて今度は傷がどんどん痛くなってくる。
今度は手鏡を持ってトイレに入り股間を確認すると,どうも出血は外だけでなく体内にも出ているらしく,要するに内出血で股間が腫れ上がっている。股間の中でできた血腫(血のかたまり)が周囲を圧迫して痛みがひどくなってきたらしい。

しかもその手鏡で見る自分の股間は...内出血のため真っ黒。
真っ黒な股間って...怖いよぉ。

心の中に悪い考えを持つ人を「腹黒い」と言いますが,おとーさんの場合は「股黒い」。
いや,性格はそんなに悪くないと思うんだけどね。運動神経は悪いけどね。


職業柄いろんなお薬を手元にストックはしてますが,さすがに止血剤は持ってない。
病院に行かない限り自宅では圧迫止血以外に方法はないので(こんなとこ冷却もできないしね),再度トイレットペーパーを手に巻いて傷を上からぐーっと押しますが,さっきと違って傷が腫れ上がってるので,これが痛いの痛くないのって。


泣きながら股間をしばらく押さえ込み,出血の勢いが落ちたのを確認して床に入りますが,傷がズキンズキン疼きます。痛いよ〜,痛いよ〜,ママン。しかしこんな格好悪い状態を,しかも○○用品を拝借してるのを嫁さんに悟られるわけにはいかない。死ぬまでネタにされるに違いないし。

嫁さんが気持ちよさげにスカーと寝ている横で独りうめくおとーさん。

頭の中で,だんだん痛くなる法華の太鼓,とか,ガードレールの上にも3年,とか,臥薪昇天,とか意味の分からん言葉がぐるぐる回ってる。


結局,痛みのためによく眠れないまま「2日目」の朝を迎えます。
トイレで確認すると,まだジワジワ出血してる。おそらく内出血も続いてるでしょう。

とりあえず早く出勤して職場(病院)で止血剤と抗生剤と鎮痛薬出してもらお(自分で自分に処方箋出すことはできないので,同僚に書いてもらう)。
こういう時に病院勤めは便利ではあります。


職場でも仕事の合間に何度もトイレに行って,出血を確認。そういくつも嫁さんの用品を拝借できないのでトイレットペーパー製の簡易ナプキンに逆戻り。どうも足を開くと傷も開いて再出血するようなので,歩くときも座るときも何気に内股状態。何だか本格的に女性になった気分。きっと多い日ってこんな風にブルーなのね。


・・・・・・


結局,止血剤をがんがんのんで出血は3日目には止まり,心配した傷口の感染も起こりませんでしたが,股間の血腫は長く残り,受傷後1週間以上経った今でもおとーさんは「股黒い」状態のままです。


走り屋というのはガードレールとは縁の深いモンですが,こんな風に股間に激アタックかけられ男42歳にして初潮を迎えるとは思いもよりませんでした。


ガードレールをなめてはいけません。
あなたも,ガードレールをまたぐ時には着地する地点を確認してからにしましょう。女の子になってみたい人はいいけどね ヽ(´ー`)ノ


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